あらすじ
転校先の学校で、同級生・理生(りお)の秘密を知ったなつる。少年と少女の、幼い恋と冒険の物語。――七尾(ななお)なつるは東京から転校してきた小学6年生。クラスの女子に無視され、サッカーチームの新任コーチともソリが合わない。そんな時、大人びたクラスメイト・鈴村理生(すずむら・りお)の、誰にも言えない秘密を知ることに……。夕立、お祭り、「とうふ」という名の白い猫。小学校最後の夏。ふたりの、ひそやかな冒険が始まる。
...続きを読む
この子たちは、生きている。
転校してきた男の子と大人びている女の子の、ひと夏の物語。
最初は何の関係もなかった二人が、すこしずつ、ほんのすこしずつ惹かれあっていく。
仲良くなるにつれてなにか異変を感じるようになる男の子は、その女の子の秘密を知りどんな行動を取るか。次から次へと明かされる事実に男の子は何を思うのか。
現実ではないはずなのに、現実感が出ており、そのアンバランスな感覚がたまりません。
読むと、その行く末を知りたくなり読み終えるまで次に行く指が止まりません。
読んだあともしばらくは動悸がおさまりませんでした。そのくらい衝撃的です。
表紙買いをして、買ってよかったと思えました。
とにかく凄い気持ちを味わいたい、そんなあなたにおすすめの作品です。
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
匿名
素晴らしい作品!映画化してほしい、いやもうなんか脳内で映像化されました。
りっちゃんが「置いてったのが母親だったらもっと問題になってる」というのはその通りだと思います。理不尽な世の中です。もしかしたら、おじいちゃんを発見したとき警察を呼んでおけば、お父さんもすぐに帰って来たかもしれません。りおちゃんの頑張りが、結果的にお父さんのモラトリアムを助長してしまった。現実の社会にも、大人になりきれない大人のかわりに歯を食い縛りながら親の帰りを待っている「りおちゃん」がたくさんいるでしょうね、、かわいそうです。
ノスタルジー
ほとんどの人が読んで懐かしいと感じると思う。教室の机、夏休み、海、同じような経験をして大人になっていくはずだったのに、神様にうそをつかれた彼女。それはどうしようもなく、自分には変えられないことで、幼い彼女には何もできなかった。悲しくて仕方ない。その中でも、彼と出会えたことで、これからの未来が明るいことを祈る。
Posted by ブクログ
アフタヌーンか。ウィングスから飛び立ちましたね笑
まっすぐでとても優しい男の子としっかりものの女の子、+弟と猫。ほのぼの〜からの急降下。小学生では抱えきれない“秘密”、だけど力が無い分、身一つで闘おう守ろうとする意思は強いんじゃないかな。
神様がウソをつく。愛しているからウソをつく。
リオ父はただのウソつきでした。