あらすじ
まだ見ぬ強敵に思いを馳せながら、武者修行の旅に出たスラヴァとシェリル。山間の村で出会ったのは、天気や風を読む“空見”の少女・ソーニャだった――「こいつ、恐らくは相当にできる」
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Posted by ブクログ
2巻はいよいよ、この物語における大きな障害が目前へと現れている。ストーリーラインとしては、この謎と対峙していくことになるのだろう。
その意味で、シリーズの始まりとも言える巻であり、ヒロインを増やしてライトノベル的なふくよかさを備えた巻でもあるのだが、いささか物語が小さい。
表現のくどさについては先の巻でも触れたが、その回りくどさが紙面を要していて、300ページ近い厚みの割には出来事が少ないのだ。
これは間違いなくこのシリーズの欠点だろう。表現の回りくどさは持ち味とも言えるが、それは文章の正確さという担保あっての話。この点で改善が見られないのは残念なところだ。
というわけで、評価は星三つ半少々といったところである。
ストーリー的には戦闘の終結にカタルシスが見られない点も気になるところだが、最強系の主人公には往々にして見られることであるし、ここでは評価に加味していない。ジャンル的な問題だろう。