あらすじ
原発事故はまだ何も終わっていない。そのことを日本人は忘れてはならない。福島で被災者とともに闘い続ける科学者の3年におよぶ真実の記録!福島に住む人々は、いまだ真相のわからない被害に立ち向かっている。NHKの番組『ネットワークでつくる放射能汚染地図』で脚光を浴びた「行動する科学者」初の著書。福島で3年体験した放射能の現実。
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Posted by ブクログ
NHKETV特集「ネットワークでつくる放射能汚染地図」以降、著者は今も継続して福島で放射能の問題と向き合う市民と一緒に測定し続け、専門家の立場で科学的根拠に基づいたアドバイスを続けている。
本の帯に「原発事故はまだ何も終わっていない。そのことを日本人は忘れてはならない。」と書かれている。
色々なことが報道されなくなり、みんなの関心がよそに移って忘れられていく。けど、現地にいる限り、故郷を残して避難生活を送っている限り、終わらない。
著者は、それまでも自分の足でフィールドワークして研究をしてきた。この震災事故でもそれが存分にいかされる。活動には信念があり、判断は測定値に依拠する。それが市民のなかに入り込み信頼を得ている所以だろう。
この本の中で、著者は自らの生き方を示して、これからの若い人への期待している。
この日本はどんどん弱い者は切り捨てられ、長いものにまかれ泣き寝入りするしかない国になってしまう。
一人一人が科学的な目をもって、現実を冷静に判断できるようになってほしい、一緒に行動していこう、そんな気持ちが込められた本だ。中学生や高校生大学生にぜひ読んでほしい1冊。