【感想・ネタバレ】餓鬼岳の殺意のレビュー

あらすじ

恋人の上条アキが若い男と婚約、涙をこらえながら釣部渓三郎に別れを告げた。北アルプスの孤峰・餓鬼岳への“お別れ山行”を突然襲った猛吹雪――10日間のビバーク後、二人はピッケルを胸に突き刺された男の死体に出合ってしまう! さらに多摩川で、南八ガ岳で起こる新たな殺人……。釣部は、それらの事件を繋ぐ一本の線を鋭く見抜く! 迫真の本格山岳ミステリー!

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

餓鬼岳は北アルプスの中にあつて昔ながらの靜寂さを殘してゐる山である。
高校の頃から、一度は登つてみたいと思つてゐるのだが、未だに果してゐない。

その餓鬼岳で殺人事件が起こされる。
12月中旬の餓鬼岳で、釣瓶とアキが吹雪にとぢ込められてしまふ。
10日間の停滯の後、テントから出て餓鬼岳小屋にたどり着くと、そこに殺されたばかりの死體がある。

山登りをする人間に惡人はゐない、などといふのは昔のことで、今は山も都會も變はらない。
ミステリーとしては勿論のこと、山嶽小説としても讀むこともできる、良質な作品であつた。

2003年12月23日讀了

0
2009年10月04日

「小説」ランキング