あらすじ
「今日これから会える?」テレフォン・クラブに通って5日め、27歳のぼくに、人妻は言った。そして、思いついた合言葉……「スペインの雨はどこに降る?」「平野に。おもに平野に」……タクシー代もホテル代もぼくに支払わせず、知らぬ間に人妻は部屋から消えた。ぼくは人妻からの電話を待ち続けた(「スペインの雨」)。甘く苦い青春の終わりを噛みしめる9編の恋愛小説集!
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Posted by ブクログ
何なのでしょうね、特に大きな感動がある訳でもないのですが、何故か引き込まれてしまいます。
連作という訳ではないのに、同じ体験が異なる短編に出てきます。著者自身の経験を元にした作品でしょうね。同じ時代を生きてきたからなのでしょうか、何となくスッと物語に溶け込めるのです。
肩肘を張るのではなく、流されるが如く。そんな姿勢に惹かれるのかも知れません。
Posted by ブクログ
佐藤正午の短編って、小説家とそのある友人の話しか殆ど読んだことなかったので、ちょっと毛色の違う「いつもの朝に」とか「クラスメート」が新鮮でした