あらすじ
2012年にデビュー50周年を迎えたビートルズと、今年デビュー50周年のローリング・ストーンズ。「優等生VS不良」など、当時から反目を演出されたが、実際には深い蜜月関係があった。音楽からスキャンダル、女性関係に至るまで、世界で最も有名なふたつのグループの最も知られていない側面に初めて光を当てる。英国ロック50年最大の“謎”が明らかになる。
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Posted by ブクログ
英語の資料もいろいろ調べていてえらいんだけど、文献リストには載せてはいるのだが、それぞれの情報がどの資料からかわらない書き方になっていて、これはもう通用しなくなると思う。中山先生がその最後の世代。こういうの新書でももうやめましょう。
Posted by ブクログ
「ビートルズとストーンズの歩みや作品を時系列に沿って対比させることによって、ライヴァルという言葉に置換されることのない関係性を探り、それによって浮かび上がるであろう接点を検証したい」
「その手段として、ビートルズとストーンズのメンバーや関係者が残した発言を洗い出し、それらを新たに組み立て直すことによって、ビートルズとストーンズのあいだにあったものを探り出そうと試みた。」
といった趣旨の本である。
「こうした試みがすべてのミュージシャンやアーティストに有効に機能するとは思えない。ビートルズとストーンズだからこそ有効であり、成立するだろうと考えた。もっとも結果については読者の方々の判断に委ねるしかない。」
ということで、判断を委ねられた読者の一人として正直に書かせていただければ、「成功はしてないな」ということになる。
確かに本書の半分近くを占めているメンバーや関係者の発言は目を引くものもあるし、この手の本を割と読んできている僕としても、初めて知る発言もあった。
ただ、ビートルズとストーンズの関係性に関しては、今までに色々な書籍や関係者の発言で明かされてきた内容以上のものはなかったように思える。
ビートルズの簡略化された伝記とストーンズの簡略化された伝記を平行して読んでいるような印象すら持ってしまった。
つまらない本ではないし、それなりに面白く読み通せることは出来る。
ただ、「お! こんなことがあったのか!」といった驚くべき出来事に関しても、実は同じ著者の別の本ですでに読んでいた内容だったりもする。
映像に関するビートルズとストーンズのリンクや、アラン・クレイン絡みの項など、もっと深く追及していけば、かなり面白い内容になりそうにも思える。
もう少し、時間を書けて書かれるべき内容なのかな、という気がする。
本書はその点でいけば、ちょっと表面だけをなぞったって印象を受けた。
一言で言ってしまえば「面白い題材だからこそ、非常に物足りないし、残念」ということになるかと思う。