【感想・ネタバレ】狐の婿取り【特別版】(イラスト付き)のレビュー

松幸かほ

山奥の祠は、ちび狐・陽と狐神・琥珀のささやかな住まい。人々の信仰を失い妖力が衰退していた琥珀は、そこで人との関わりを避け、ひっそりと暮らしていた。ところがある日、大怪我を負った琥珀は、人間の医師・涼聖に助けられる。むやみに人前に姿を現してはならぬという掟ゆえに涼聖を拒む琥珀だったが、彼の誠実な優しさと、なにより陽の懐き具合に、無意識に凝っていた孤独が少しずつ解けていくのを感じる。三人で過ごす日々は穏やかで、ふと幸せを感じてしまう琥珀。だが、このままではいけないと思い始めた時、発情期が来てしまい――!?

[k · ★★★★★]

可愛いすぎる！！

久しぶりに読み直しましたが、陽ちゃん可愛いすぎて一気読みしましたー笑

[のり · ★★★★☆]

とにかくかわいい

思う事は色々あるんですが、とにかく陽がかわいい。
それに琥珀の神様なのに、遠慮がちで健気なところがいい。
涼聖さんが普通の感性じゃなく、当たり前のように琥珀達と接するのがなんか良かった。
今まで1人で頑張って、陽を育てて来た琥珀が幸せになったらいいな。

[ブクログ · ★★★★☆]

人々から忘れ去られてしまった狐の神さま琥珀と、その養い子である陽。
貧しいながらも日々を懸命に生きていた2人ですが、ある日ひとりで遊んでいた陽は、人のいなくなってしまった集落に住み始めた医者、涼聖と出会います。
はじめて触れる人間との不可思議な交流に大興奮する陽と、それを良く思わない琥珀。
妖力が落ちていく中、野犬に襲われた陽を助けようとした琥珀は瀕死の重傷を負ってしまい、それを涼聖に助けられたことにより奇妙な同居生活が始まる……という日常ほのぼの系のお話なんですが、非常に楽しく読めました。
軽い文体なので、小説初心者さんにもおすすめです。

そしてこの作品の見所といえば、正直メインの2人ではなく子狐の陽ちゃんに尽きるのではないかと！！　ちみっこもふもふとか、悶え転がるうまみです。変態なのであまりのかわいらしさに涎出ます。
しかも挿絵のみずかねさんが、これまた子供の描き方がよくわかっていらっしゃって、幼児独特の丸みや腕や指のぷにゅぷにゅ再現度が素晴らしい……。
陽ちゃんの可愛さでご飯３杯いけそうなくらい満腹なんですが、涼聖と琥珀の恋愛模様も面白く、気位の高い神さまを上手に立てながら、しっかり操縦してる涼聖が格好良いです。琥珀もデレると非常にいじらしいので、読んでて始終にやにやしてました。
悪い人も出てこないので、ストレスフリーで一気読み。

気になるのはこのカップル、生きる時の長さが違うので、それが今後どのように絡んでくるのか楽しみです。
もふもふ好き、ちみっこ好きな方には是非ともおすすめしたい！
現実に疲れてる、癒されたいという方にもおすすめ。
可愛いで心が満たされます。

[ブクログ · ★★★☆☆]

寂れた祠で暮らす狐の神様と、そこに預けられたチビ妖狐、山の麓に引っ越してきた人間のお医者さんのアットホームなストーリー。ラブラブすると、狐の神様の尻尾がつやつやふかふかになり、本数も増えるのです⁈
人間と関わりたくない琥珀が、だんだん涼聖に惹かれていくのがキュンキュンします。

[乖離 · ★☆☆☆☆]

受け付けられない…

松幸かほ先生の話は結構好きなんだけれど、これはどうしても受け入れられない……

相手の男にすごくいらいらする…
子狐も、なんで駄目だって言われたことに反発しただけで飽きたらず狐姿見せちゃうしバラしちゃうしおまけに今まで自分の命削って育ててくれたお狐さまと男が対立？した時に男側につくかな？
それに対してお狐さまもしょーがないよねー（のほほん
みたいなのはなんなの？

そして一番いらいらしたのは男の態度！
神様って分かってて発情期きてるだろ？っていきなり強姦？クズか。しかもお狐さまが「獣といっしょにするな！」って言ってるのにその気持ちを無視して強姦。お前は獣といっしょだって言いたいのかと思ってしまうわ。
春までいろよっていうのにも、神様を敬う感じで言ってみた～とか上から目線にも程がある。
あと動画での喧嘩では、完全に男が悪いのに引きこもるお狐さまに、まず話ではなくチェーンソーもって脅しとか普通の人間がやることじゃないよね。ちゃんとまず話し合えよ。
いちいち上から目線の男にいらいら。
さらに、祠を移動しよう～とか言うのは良いけど、ネットで調べたら～って、ネットで！？？目の前のお狐さまに聞けよ！？あと勝手に決めんなよ。

こういうの結構あると思うけど、なんでこれだけ受け入れられないかって、お狐さまの気持ちが見えないからなんだよね…
子狐にぞんざいに扱われようが男にいろいろやられようがどんな気持ちなのか描写からはたいした感情の起伏が読み取れない。
ああ、あなた自身がぞんざいに扱われることを受け入れてるのね。

神様って敬わなければいけないって私が思ってるからか、神様がぞんざいに扱われること、そしてそれを神様自身が許容していることがもうだめ。

次回作に期待しています。