あらすじ
かつては記録よりも記憶に残る名騎手として、いまは多くのスタッフと管理馬を抱える信頼の厚い名調教師として、数々の大レースを制した著者が語る、本物の競馬論。
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Posted by ブクログ
騎手時代の著者を知るものにとって、豪快で昔気質のイメージしか持ち合わせていなかっので非常に新鮮に感じられる内容だった。厩舎を運営する一経営者としてのスタンスは繊細さに溢れていた。
マンハッタンカフェの種馬としての将来性についての予言、見事的中と言ったところ。
Posted by ブクログ
小島太調教師による「競馬人の日常」について。小島太調教師による「馬を走らせる側の当事者」の日常についての本。厩舎の運営は、調教師の考え方が大きく反映されており、馬の調教やレースの選び方が厩舎によって異なっています。この本では、小島厩舎の馬に対する考え方や接し方、管理、調教から騎手との関係や、レース
の内容まで幅広く紹介しています。小島調教師の率直な意見や考え方が書かれていて、興味深い。
小島厩舎のマンハッタンカフェは素晴らしい馬でしたが、現在も種牡馬として良い成績を収めています。この馬とのエピソードが最後に書かれていて、彼の馬に対する愛情の深さがよく表れています。今後の活躍に期待したいと思います。
Posted by ブクログ
調教師としてマンハッタンカフェとイーグルカフェを出して絶頂にあったころの本なので、文章も自信に満ちている。美浦のほかの1000勝組がイマイチなのに比べると素晴らしいことで、何が違ったのかを誰か分析してほしいところ。
Posted by ブクログ
「外厩」全盛でトレセンや調教師の価値が軽視される風潮にある近年である。
しかし、一部強大勢力を除けば、やはり競走馬の管理をするうえで、馬のファンや一口馬主出資者、馬主からすれば、馬を任せるキーパースンといえばやはり「調教師」であろう。
その「調教師」である小島太氏が、どのようなスタンスで仕事に当たっているかと言うことを知ることができる。
調教師は基本的に表舞台に出てこない。だから、彼が表舞台にいた頃、つまり豪快で華やかなりし騎手時代のイメージから、小島氏のスタンスを想像してしまう。しかし、実に、調教師の仕事の臨む彼の姿勢は細かく緻密である。本人も本書の中で記しているが、騎手時代のイメージは覆される。一方、きっと騎手時代、それ以前から培ってきたからこそなのだろうな、と思われたのが「コミュニケーションの重要性」。「自分の気持ちを隠していては、お互いのため、馬のためにならない」。
古い価値観だと見る向きもあるかもしれないが、「中間管理職」の仕事のやり方として参考になる点は多々あったように感じた。