あらすじ
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おそるべき才能をもった植物、秘境・ソコトラ島の植物、ムラムラくる植物、そして──愛を語る植物……。世界中にいる摩訶不思議な植物たちを、その裏側にあるいちいちおもしろいストーリーとイラストで紹介します。著者は、寝ても覚めても植物のことばかり考えているプラントハンター・清順。2011年3月には「情熱大陸」にも取り上げられた話題の人物です。彼が世界中を旅して出会った何千、何万もの植物の中からよりすぐりの約60点を独断と偏見でピックアップ。植物の話が、そらみみのように聞こえ、ふと気づくとあなたの心のなかにも植物園ができるような……そんなイメージの植物エッセイです。
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Posted by ブクログ
植物はむやみに国内に持ち込むことはできない。植物防疫法の規定により植物検疫が実施されているからだ。おそらく本書で紹介した植物は、ほとんどが海外に生息する珍しい植物で、国内で見ることは難しい植物ではなかろうか。
そんな不思議な植物たちを、武蔵野美術大学の差絵と無敵なコメントで楽しませてくれる。植物に対する深い愛が感じられ心地よい。ゆるい感じのエッセイではあるが、東日本大震災後の活動や環境問題、プラントハンターとしての志も力強く書かれていて、奥が深い。
以前、書店の「最強の恋愛小説!」のコメントに吸い寄せられ、三浦しをんの「きみはポラリス」を購入したことがある。その短編小説に「森を歩く」という作品がある。主人公の彼氏がラストにプラントハンターと判明するのだが、そのプラントハンターという響きがあまりにも突拍子もなく、それでいてやさしく、印象的で、今でも記憶に残っている。
この本の帯「三浦しをん」のコメントを読み、ストンと腑に落ちた。あの彼氏は清順さんがモデルだったのだ。
Posted by ブクログ
プラントハンターの著者が、私たちの知らない植物について語ってくれる本。
植物の詳細情報が掲載されているわけではないが、著者の植物愛あふれるコメントが面白い。
おそるべき才能をもったタラヨウ(ハガキノキ)
秘境の植物リュウケツジュ
根も水も土もなく生きていられるマジで!?な植物トックリラン
名前が残念なアアソウカイ
などなど、植物の未知の世界をのぞき見ることができる。
私が衝撃を受けたのは、
果実の鉤爪が上顎と下顎を縫い合わせるように食い込み、ライオンを飢え死にさせてしまうライオンゴロシ
魔草だと思っていたが実在するマンドレイク
あるひ突然、全身全霊で花を咲かせ、種をつけ、死んでいく自殺ヤシ
手軽に読めてしまう、一見の価値ありな本。
Posted by ブクログ
先日訪れた『代々木ヴィレッジ』で知った本。
聞いたこともないような珍しい植物たちを著者が丁寧に選んだ言葉で表現する。
植物が好きすぎる。
みんなも親しみを持ってくれたらいいな。
知ってほしいな。
植物って面白くて、そして変なんだよ。
そんな著者の思いがじんわり伝わる。
私もタラヨウで手紙を書いてみたいな(^^)
図鑑としてもなかなかオサレな一冊。
Posted by ブクログ
偶然見ていたテレビで堂本剛くんと対談していて気になっていた人ですが、本屋さんでたまたま見つけたこの本に同じ匂いを感じたのでもしやと思ったら、剛くんと対談していた彼が書いた本でした。
文章は少々つたないところもあるけれど、植物の面白さを伝えたい!とにかくおれは植物が好き!という気持ちがストレートに伝わってくる。こんな植物があるなんて、世界って広いな!と思わせてくれるエッセイでもあり、珍しい植物の図鑑のようでもあります。
Posted by ブクログ
プラントハンターという職業があるんだ〜、世界にはいろんな植物があるもんだねぇ〜とひたすら感心してしまいました。西畠さんの文章が面白くて。
ボルネオ島の「アリノスダマ」(P14)の世にも恐ろしい無数のアリのエピソードにはゾワゾワ気持ち悪さを感じ、アフリカのサバンナの「ライオンゴロシ」(P28)は強靱な鉤爪を持っていて、口に突き刺さると、上あごと下あごが縫い合わさるように食い込んでいき、百獣の王ライオンをも餓死させてしまうという果実があることに恐れおののき・・・。
「イラっとする植物」の章が特にお気に入りです。「ケセランパサラン(P30)」を”村山富市元首相の眉毛くらいの長さの白い毛に覆われた、謎の物体”と定義したり、P104の「これほどまでに美しい姿をしてるのに。」と紹介している「ヒドノラ」に関しては、褒めてるのにビックリするほどの素っ気ない淡泊な文章が妙にツボりました。