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Posted by ブクログ
[ 内容 ]
ジャーナリズムは、戦場の悲惨を世に訴える一方で、ときに率先して好戦論を喚起し、戦火に油を注ぐような役割も担ってきた。
このような奇妙に歪んだ構図が生まれるのはなぜか?
本書は、第二次世界大戦からベトナム戦争、そして9・11にいたる戦争報道のあゆみを、文学・映画からインターネットにまで射程を広げて丹念にたどることで、ジャーナリズムと戦争との危うい関係を浮き彫りにし、根底より問いなおす。
[ 目次 ]
第1章 第二次世界大戦中の戦争報道(同盟通信社―ナショナル・ニュース・エージェンシーを目指して;BBC時代のジョージ・オーウェル―『紅茶を受け皿で』の背景)
第2章 ベトナム戦争の報道(ジャーナリズムと文学―ハルバースタム・岡村昭彦・開高健;ジャーナリズムと映画―『地獄の黙示録』という戦争報道)
第3章 湾岸危機以後の戦争報道(「報道と宣伝」再論―PR会社の台頭;戦争報道とインターネット―信頼の失墜;ビデオ・ジャーナリストの挑戦―今ある戦争報道の先へ)
[ POP ]
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[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
結構ややこしい、入り組んだことを書いているのに読みやすかった。
いくつかの内容は既に知っていたけれど、共同、時事、電通の関係とか
「地獄の黙示録」の解釈とかがかなり興味深かった。
公共性=滅私奉公→奉公=報国という戦前における日本での図式もわりとしっくりきた。
もっと英語勉強しようとおもった。
自らの見識を広める為には海外のソースももっとみないとだよなぁ。
Posted by ブクログ
ジャーナリズムは、戦場の悲惨を世に訴える一方で、ときに率先して好戦論を喚起し、戦火に油を注ぐような役割も担ってきた。このような奇妙に歪んだ構図が生まれるのはなぜか?本書は、第二次世界大戦からベトナム戦争、そして9・11にいたる戦争報道のあゆみを、文学・映画からインターネットにまで射程を広げて丹念にたどることで、ジャーナリズムと戦争との危うい関係を浮き彫りにし、根底より問いなおす。
Posted by ブクログ
戦争報道を入り口として、ジャーナリズム全般にわたる、あり方を問うている。戦争を取り上げているのは、題材として分かりやすいからだろうと思われる。現場で発生した事件取材者の編集を行う。マスメディアを通じて報道は多くの意図(政治・広告主)により、都合よい様に編集されて、私たちに届く。それは、私たちが、その情報により、コントロールされているかのような結果を生む。情報伝達機器は発達してきたが、作為者による囲い込みは変わらないだろう。インターネットにより、未来の姿に立ち返る可能性は見えてきたのだろうか?
同盟通信社、敗戦後には解散になる。米国の情報統制
BBCのジョージ・オーウェル、戦争中には検閲が行われていた。ベーシックイングリッシュ⇒ニュースピーク。言語の制限はそのまま、究極の検閲になる。
ベトナム戦争とは何であったのか?映画、地獄の黙示録で描かれたものは、リアリズムであるのか?
湾岸戦争以後、報道と宣伝の関連性が示される。報道管制、戦争広告代理店、ブティックプロパガンダ、テロ報道と報復。しかし、予定された侵略であったことが、発見される。その後には、ジャーナリズム批判、どれを信じるか?ビデオジャーナリスト、デジタル、インターネット、信頼。
米国は戦争が好きである。自国産業、国益のために兵器や爆弾を売らなければならない。大統領自ら指揮し戦争を起こす。何のために?
キーワード
イエロージャーナリズム
世界三大通信社
宣伝 プロパガンダ 情報の送り手が自分の利益を最大化するために様々なコミュニケーションスキルを駆使すること。受けての利益を一切考慮しない。
Posted by ブクログ
今の戦争というものが、情報戦略であること。
そしてその裏方として広告代理店がいることに衝撃でした。
嘘を流して、不必要になった際に真実を語るというその巧みな手法に
驚嘆し、それと同時に何を信じることが大事なのか、よくわからなくなります。
(例 湾岸戦争:イラクの石油プラント爆破と油まみれになった海鳥。
当初はイラク軍による破壊行為とのことだったが実は米軍の空爆によるもので
その際の広告戦略と真実の公開まで手法が丁寧に書かれています。)
週刊誌SPAでも記事を見かける著者。かなりの実力者だと思います。