あらすじ
新直木賞作家の真骨頂!大反響の黒川警察小説。
見さらせ、ど腐れども。そのシノギ、おれらが奪(と)ったる――名作『悪果』の相棒、堀内、伊達が復活。ふたたび、大阪を縦横無尽に疾駆する。策略と暴力がからみあい、腐れのスパイラルはノンストップで奈落へ。黒川警察小説の、これぞ真骨頂!
かたや賭場摘発にからんで学校法人理事長を脅迫したことが発覚し、かたや愛人の“ヒモ”に刺され、ともに大阪府警を追われた、かつてのマル暴担コンビ堀内と伊達。競売専門の不動産会社に調査員として働く伊達は、ある日、出張で訪れた東京で、いまは無職の堀内を同業に誘い、二人は大阪に戻る。
調査物件は敷地900坪の巨大パチンコ店「ニューパルテノン」。だが調べるほどに、裏で極道や半堅気、警察OBらが寄ってたかって食いものにしている実態が浮かぶ。「パルテノンは金の生る木や」、気づいた二人は……。
2009年7月に刊行された『螻蛄』(新潮社)以来、著者3年ぶり、ファン待望の長編。
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Posted by ブクログ
警察小説・経済小説・ハードボイルドなどが
交わった作品。
大阪が舞台のため、土地勘はわからなかったが
関西のカオスの雰囲気がして面白かった。
行く店行く店でもてまくるのはご愛嬌だが
ダークヒーローはこんなものか。
スピード感が半端ないので、ストレス発散できる作品。
Posted by ブクログ
相変わらずややこしい話だが、それがいい。
2人の会話も面白い。
疫病神コンビもいけるが、このコンビも
これからも続けていって欲しい。
しかし、警察辞めた彼らは、いちいち大変そうだ。
よく考えたら、気軽に個人情報を元同僚から
とってるが、最近メチャクチャ問題になってる情報漏洩じゃないか。
前作やこの作家の他の著作を読んだときは、
不良警官なんて小説の世界と思っていたが、こういう小説の話は
やっぱり現実なんだな。
繚乱に関しては、面白くて読み終わるのがもったいないと思う反面、
冗長にも感じたし、終盤は、単なる強盗みたいになってるのが残念。