【感想・ネタバレ】はなしっぱなし 新装版 上のレビュー

あらすじ

まさに現代の「遠野物語」。伝説的コミックを復刻!
このたび長らく入手困難だった五十嵐大介さんの作品集『はなしっぱなし』を、河出書房新社から上下巻で復刻させていただくことになりました。この作品は、漫画ファンの間ではすでに伝説と化していたもので、一遍一遍が独立した幻想綺譚の傑作になっています。近年、ハイレベルな新作を次々と発表し、再評価の高まる五十嵐さんですが、この『はなしっぱなし』には、デビュー作ということもあり、彼の作風のすべてが含まれているように思えます。切ないメルヘンから背筋のゾッとするような怪奇物まで、様々なファンタジーが収録されたこの希代の作品集を、ぜひ、御一読ください。上下巻ともに描き下ろし短編が掲載されます。

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Posted by ブクログ

風の中に 遠くから乗ってきた 水の香りを感じたり
すれ違いざまの 会話の断片が なにか、心に引っかかって また、飛んでったり。
日常には、 様々な 触れては 途切れる 感覚が満ちている。
でもそれは、本当に微々たる刺激なもんだから
それに こだわるひとは、ほとんどいないんだな。
 
 
でもさ、
らきらな、
美しさって、
そういうもんにこそ、
隠れてるじゃない?
 
 
そういう密やかな事を きちんと拾うのが 豊かってことではないかと思うんだよ。
けれど、それは ホントに難しい。
 
 
 
そんな世界を 軽々と描く作家が 五十嵐大介さんではないかしら?
 
目を開けてるのに いろんなことを 見落としてる。
風景に溶け込む あれやそれを、こんなに優しく 拾い上げる。
すてきだなあ、って 思うのよ。
 
ちょっぴり 不気味で でも、たまらなく 愛おしい。
作者が 遠野物語がお好きと言うインタビューを読み
深くなっとくした次第。

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2017年02月26日

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