あらすじ
大集会の手によって抹殺され続けてきた異端者-スカイウォーカー。その三十七番目の黒猫、幽も大気圏突入可能なポッドを自ら設計し地球儀を目指している。いよいよ、長年の夢を実現するとき。しかしその前に済まさなければならないことがあった。生き残るために利用した友人-焔との決着をつける必要があったのである。スカイウォーカー幽と最強のスパイラルダイバー焔。ふたりが激突したとき-。そして果たして幽は地球儀にたどり着けることが出来るのか?
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Posted by ブクログ
泣いて笑える作品だと帯に書いてあった気がするがその通り。
第一巻の内容からさらに展開し、猫達の物語は幽の夢を中心に収束に向かう。
幽の夢がどうなったのか、焔はそしてどうなったのかはもう語られることがない。
読者が夢の続きを考えろというオープンエンディングだ。
秋山瑞人はだいたいこういう終わり方が多い。
それか未完かどっちかw
未完にならなくてよかった作品の一つ。
Posted by ブクログ
宇宙突入ごっこするシーンがとても良かった。しゃぼん玉に夢中になるシーンも。焔が、もう戦わなくてよくなるかもしれないと夢想するシーンも。
夢を追いかけるのは楽しい。…でもその裏側には往々にして誰かの苦しみがあるのかもしれない。
話の持っていき方が上手くて、悔しくはあるけど結末に納得してしまった。
このお話では、誰かの悲鳴に鈍感でいることも、ロマンのなかで酔いきってしまうことも良しとしていない。
だけどその上で、夢を追わずにいられない気持ちを描き切ってのけた。
こんなの、後はもう夢の達成を祈ることしかできないじゃんか… 。
コミカルな挿絵の可愛さのおかげで、だいぶ癒しをもらいました。
Posted by ブクログ
世界観がとにかく素敵だった。
トルク、地球儀、大集会。中心柱のスパイラルダイブ。天使の遺したロボットに、ヒゲの電波で会話をする猫。
キャラクターもものすごく素敵だった。
それぞれが自身の意思をもって行動し、それらが世界と縒り合わさって物語になっている。
それでもって、伏線の張り方が絶妙だった。
最近はこういうものを読んでなかったのだと気づかされた。
読みながら少しずつ覚悟はできていくのだけれど、やはり寂しい。