あらすじ
「味より栄養」という制約だらけの給食作りに反発しながらも、やりがいを感じ始めた元一流シェフの宗。そんな時、学校で生徒の居眠りや優等生の登校拒否が問題に。給食で彼らを助けたい!と奮闘する宗に、なぜか栄養士の毛利は「君は給食のお兄さんに向いてない」と冷たく言うが……。「おかわり」の声に応えて、人気作が待望のシリーズ化!
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Posted by ブクログ
「味よりも栄養」を重視する学校給食作りに不満を覚えながらもまた一年頑張ろうと決意した主人公・佐々目宗。そんな時、学校では生徒の居眠りや優等生の登校拒否、給食を外に投げる、生徒のいじめが問題に。様々な問題を抱える生徒達のために主人公は動き出す。
数日後、樹の登校拒否が原因で生徒の間で給食調理場には幽霊がいるという噂が広まる。その結果、「呪いの給食は怖い」と言って食べない生徒が増え、残菜率がアップするという事態に。主人公は樹がまた学校に来てくれるよう、唐揚げをふるまい、元気を与える。美味しい唐揚げを食べた樹はもう一度全校朝礼で歌を披露した。その後幽霊騒動はおさまったものの、学校内での生徒のいじめはひどくなるばかり。更に長期休暇後にはいじめ対象者が変わるまでに。
主人公は学校で予定されているマナー教室とお試しランチルームで生徒をいじめから救うために、給食で何かできないかと考えた。
そしてイベント当日。
マナー教室では給食委員と毛利による食事のマナーについての劇を披露し、生徒達には大受け。その後のお試しランチでは、主人公はいじめを受けていた真耶のためにご飯と煮物の野菜でクマの顔を作った。主人公は「自分のことはいつも誰かが見ててくれる。だから何があっても一人だと思わないでほしい。」と語った。その結果、真耶はいじめをしてきた人達に嫌だと言えるようになり、主人公は真耶に勇気を与えた。無事、イベントを終えた時、給食調理場では調理補助として働いていた妹尾が調理師の免許を取り、調理師になった。
そんな時、主人公は毛利から「代わりはたくさんいるので、すぐに辞めて構いません。どこでも勝手に羽ばたいて下さい。」と言われてしまうが来年の三月の契約終了までは働かせてほしいと頼む。
子供が嫌いで、一年前は調理場で働くことに不満だった主人公が給食で生徒を助けたいと限られた範囲で色々な工夫をしているところがすごいと思った。
主人公が調理をするときにいくつものアイデアが次々と出てくるところが格好良かった。食べ物のことなら何でもわかるのだと思った。
Posted by ブクログ
先生に反論の隙を与えないような「嫌いなものを大量に食べさせる」なんていじめがリアルに行われているんだとしたら、いじめはどんどん陰湿化していますね。
一方で、素直に甘える毛利さんの姿や、彼の過去が垣間見られたのは嬉しかったです。なんだかつかみどころがない人なので。過去を思い返して食べるフリをする毛利さん、鯛飯をねだる毛利さんはじんわり泣けます。
Posted by ブクログ
つらいとき、そしてそこから抜け出せたとき、いつも誰かがちゃんと見ていてくれる。人は独りで戦っているんじゃないんだと温かい気持ちになりました。
給食を通して子供たちや先生方、給食調理の仲間たちとの交流を深めていく一方で、もう一度、シェフとして働く道を模索している主人公。お話は『給食のおにいさん 卒業』へと続きます。「卒業」ということは……?次の一冊も楽しみです。
Posted by ブクログ
シリーズ読破中!1作目を読んでから、だいぶ時間が開いたから最初の読み始めは面白かったっけ?って感じながら読んでたんだけど、読み進めるうちに、段々と面白くなって、1作目読んだ時の感みたいなのを取り戻しましたw
今回の解決すべきことはいじめとか食事のマナーとかが問題にあって、今の学校であり得そうだと感じずにはいられませんでした。
もちろん、小説なのでいろんな問題は無事に解決するんですけど、給食のおにいさんであるささめがどう給食で解決していくのかは、毎回楽しみながら読めました。
Posted by ブクログ
学校生活・食事のマナー、いじめ。
カッコよく、信じられる好きな自分になろうとする一歩を踏み出していく登場人物たちにエールを贈りたくなる。
15-46
Posted by ブクログ
それぞれの環境の中で、戦う子供たちをどう支えるのか、本当に大人は試されてると思う。食べる事に重きを置かない親がいるのも事実なので、そこは踏み込みのが難しいんだろうな、と痛感する。いじめられっ子には給食の時間は辛さしかないのは、私にも覚えがあるから分かる。両方の立場で。食べることが、誰もが楽しく幸せな事になればいいのにな。軽い作品に思われがちな表紙だけど、読後は割と重いです。