【感想・ネタバレ】北東北のシンプルをあつめにいくのレビュー

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Posted by ブクログ

堀井さんの本の中で一番自然体な文章。
堀井さんと言えば、ヨーロッパな感じなんだけれど、これは基本ご主人の実家秋田をはじめとする東北の衣食住のシンプルな美しさを集めている。
しかし、表紙の秋田のかごやら民芸品がなんとも欧州。なんともフランス。なんとも北欧でおしゃれ。
白い雪が田んぼの上にふりつもっている風景すら、どこか遠い国の童話の世界のようにうつる。
モロコシとかキンマンというお菓子も、写真で見ると、ウェハースやマカロンに見えてきそうだから不思議だ。
駅前のまんじゅうとスタンドのコーヒーが、パリの街角でカフェオレ飲んでいるような感じなのは、どちらも異邦人の美意識がそこに共通している。
くたびれた街かどや、暮らしにくい北国も外から来た人間には珍しく美しい。
美しく感じる心を持っていれば。
民芸品の工房見学など取材も読んでいて楽しい。

あとがきで、甥っ子くんの話が出てきたときに、「あの食べられるものが無いという失礼な発言していたお子さんかなぁ…大きくなったなぁ」と感慨深かった。

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2015年01月22日

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