あらすじ
もう疲れたよ……でも、止まれない。女たちを包囲する“モテ”の真実! モテ服にモテ子……女性誌はなぜ「モテ」を大合唱するのか? エビちゃんブームの深層、蔓延する自分語りの文法から恋愛至上主義とオタクの関係まで、混迷する男女の今をえぐる! (講談社現代新書)
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Posted by ブクログ
軽いテーマの本かなと思ったら、女性誌を題材にして本質に切り込むようなするどい内容で驚いた。「モテたい」という気持ちの後ろには何があるのかを解明していくので、なぜモテたいのかが分かるが、どうすればモテるかは全然分からない。また、他の著作にもあるような戦争やアメリカなどにも言及していて面白い。話題がハンカチ王子など15年くらい前のもので、藤原紀香と陣内智則の結婚が高評価されている。
Posted by ブクログ
どうして人はモテたいのか?モテたい「理由」を通して、男女の感じ方・生き方の違いがわかる本。
よく言われているけど、男はシングルタスク・女はマルチタスクなんだとか。
女性は変化に強い。それはホルモンのバランスで毎月時期によって体調が変化してしまうから。
ただし画一的な労働を求める近代社会においては、不利だし、シェフにもなりづらい(時期によって味覚・嗅覚が変わっちゃうからね;)というのに納得。
男と女に優劣なんてない、ただからだの構造の違いなんだなー、と。
といっても堅苦しくはなくて、JJなど雑誌を通して、スイーツ(笑)の研究もずいぶんされていて非常に面白かった!!!!
「モテ」より「愛され」(笑)が支持されるわけとしては、「モテ=不特定多数の異性に好かれる」よりも、「愛され=特定の人の一番になりたい」女心にマッチしているからとのこと。
本能的に、男は異性=数、女性=質重視ともいうもんね。
うん、不特定多数に好かれるより好きな人に好いてもらうほうが遥かに幸せな気がする。
また女性は「関係性」の中で生きているそうな。
・女性は彼氏・夫の話を仲間にするが、男性は彼女・妻の話はしない。
⇒関係性で生きているから。
・女性は「家柄」「毛並みのよさ重視」、男性は「努力して勝ち得たもの重視」
⇒スイーツ(笑)雑誌に出てくる女の子は「高学歴で仕事も恋もがんばるワタシ」なんだけど、その「高学歴」=慶応・上智あたりがモデルになっていて、「付属あがり」「帰国子女枠」で入っているケースが多い。
女性は本人の努力で利益を得るよりも、与えられたもので利益を得るほうが悔しいのだとか。これも「関係性」で生きているからだそうな。
そしてそういう女性はえてして「語学」が得意でそれを生かして・・・・というパターンが多いんだけど、それもある程度「与えられた」才能だからかな?
あんまり法律・会計に詳しい女って出てこないもんね。
高学歴でも、高校まで公立で、ガリガリ努力して一般受験で早稲田・東大というのは魅力じゃないんだろうな。
爆笑したのは「スイーツ(笑」)とオタクは同じ生き物」ということ。
そう、スイーツ(笑)にとってオタクとは「妄想ばっかりしていてキモイ」と嘲笑の対象でしかない。
だがスイーツも実は脳内で生きている。
女性雑誌の「彼ウケ・彼モテ」コーナーを見ればわかるけど、男目線で書かれていないのね(本書に詳しく書いてあるけど)
だって女の子がいくらかわいい服きたって、男は気にしないからそれくらいでハートはつかめないよ!!笑
コンサバ好きと猫耳好き、服装に萌えるあたりオタクとスイーツ(笑)は同じじゃない?という理論。
「関係性」理論には目からうろこだよ。
スイーツ(笑)とオタクが同類ということもw
そしてワセジョはそんなスイーツ(笑)に負けず、たくましく生きてほしいねw
Posted by ブクログ
男も女も、読むべき。という書評で読んだが、
まさにその通り。男も女も、読むべきだ。
実に鋭い。
その鋭さは、世界を見事に、
特に女と男の世界を包んでいる
虚大な皮をすっぱり斬り捨てて、核をあらわにする。
それだけに、痛みを感じる。
虫歯菌が強固なエナメル質を溶かして、
神経に達したように。
世界は実に、痛い。人間って、痛い。
目から鱗というより、
うすうすわかってた事(けれど誰も言わない事)を
さっぱりと解説してくれている。
ちなみにこの本は、「モテる技術」とか
そういうハウツーセラピー本ではない。
「モテたい」と思う人間の、特に女性の
心理、生理、そして抗えない絶対の不幸を
観察したものだ。
少しばかり、文脈がアヤフヤになるところもあるが、
その荒さやライヴ感も「著者の個性」という言葉で
何となく誤魔化しが効きそうなところが、
男性のわたしからすると、「女性的」な著作だと思ってしまう。
Posted by ブクログ
爆笑、そして痛快。
社会を観る筆者の観点が、痒いところに手が届く感じ。
なんだか自分まで頭がよくなった気がするのは、豪儀な論のためでしょう。
宇宙のような、女の子の頭の中。
女はわからん、という男の子が一度読んでみるといいんじゃないかしら。
一番響いたセリフは、男が戦争に行くときの覚悟の話。
「“父親が戦争に行くと、男は、よし次は自分の番だ、と思うのさ”
これを聞いて男とは何て愛しい存在なのかと思った。」
みたいなくだり。
Posted by ブクログ
〜抜粋
女が最も達成感を感じるとき
「女の喜び・・・、グループの中で自分が一番多くの異性目を集めながら、最高の(自分の意中の)一人から(ステディあるいは結婚の)プロポーズをもらえること、自分は餌を撒き(体のラインを強調してみせたり胸の谷間をほのめかしたりする、など)、獲物を待つ。そして目当ての獲物が引っかかったとき、そして言わせたいひと言を「相手の意思で」言わせた時の喜び・・・。これが女性がもっとも達成感を感じるゲームのストーリー、女の全能感のシナリオである。ああ、受け身の攻撃性。」
Posted by ブクログ
恋愛資本主義を斜め上から見たような内容
言ってることはおもしろかったし興味深いけど最後の戦争の話はあまりにも前触れがなくて首をかしげるものだった
Posted by ブクログ
講談社現代新書だと思って読むとちょっと。。。小説家が書いたモテ批評だと理解すれば腑に落ちる。自分語り,集団の中での差異など,ヒントは多い。最後の戦争とアメリカについての考察が本文とどう結びつくのか,イマイチ良く分からなかったが。。。
Posted by ブクログ
著者と同じ同性として、共感する部分、納得がいかない部分・・・
多々あったけれども、面白くサッと読めた。
内面も大事だけれど、他者から見るとやはり重要なのは「外面」。
参考にさせていただきます。
Posted by ブクログ
赤坂真理さんの名を聞いて3冊ほど注文してみた本のうちの1冊です。女性から見た「モテ」の位置づけ、重要性、などが分析されます。男性にはない視点の本でしたので非常に参考になりました。
Posted by ブクログ
女性誌へのウォッチャー的視点に超共感。
最近の女子の「モテ」への執着心は、スゴイよね。嫌いじゃないけど。
そういう女子とオタクが、実は物凄く似ているのかもしれない、という部分も共感。
ところどころ、著者の思いのたけが熱すぎて?、ついていけない部分もあったけど…
買って良かった新書。
Posted by ブクログ
この手の本はいろいろ出ているが、もっとも冷静で鋭い気がする。巷に溢れる女性誌論の部分はいたく共感・・・。私もあの手のもの、すべて疲れる今日この頃。
Posted by ブクログ
なんでしょう。なんかわかる。
2007年初版。17年前の本。
当時は、もう子育て真っ只中(子どもたちは小学生)でしたので、前線離脱していましたが、結婚に向かう女子の気持ちや、それを煽るファッション誌の記事への解説。
なんかわかる。
「FRAU」記事…
〜私が決めるというプライド〜
20代女子、「望む時期に相手にプロポーズさせた」ことかプライド。
30代女子、「とにかく年下で、低収入がある男性を狙おう」と決めた。「家探しと一緒です。2つ以上の条件を望んじゃダメですね」自分が決めるがプライド。
著者は、この特集を男友達に見せると…
・昔のホットドッグプレスみたい。
・男のナンパの基本は数撃て!数撃ちゃいつか当る!ナンパ理論の「ヤレる娘」と同じ。
・偏差値を見て志望校を下げる合理感覚と同じ。「不遜な考えを持って謙遜して事に当たる」目的のために感情を抑えるのは、男らしい!
あとは…
ファッション誌のあり得ない設定で、憧れさせる。まあ、商品を売るための雑誌なのでしょうがない。
ライフスタイルを憧れさせる。
中身無く、ファッションや仕草で男心を掴む。
そんな中、突然、出産を特集さた「FRAU」。2007年12月号。
仕事も子育ても完璧!
一時期、問題になってたね。
雑誌に踊らされて、仕事も子育ても完璧にこなさない私はダメ。って、落ち込む女性が増えている。と。
そんなん出来るわけないじゃん!
まあ、そもそもそんなに流行の先端を行こうと思っていない私は、美容院でファッション誌を見るくらいです。たまに、気合いを入れて服を買おう!ヘアスタイルを変えよう!と、思った時だけ、ファッション誌を買います。
そのファッション誌を見て、娘曰く
「え〜ママこんな服着るの〜おかしい!私でも着られる!」と。
40代向けのファッション誌のコーデでも、20代で着れるのもあります。20代向けのファッション誌のコーデで、40〜50代の着れるコーデもありますよね。
これ、本と全く関係ないですね。
あと、最後。面白かった点。
著者が、高校でアメリカ留学していた時に、美術の先生に言われたアドバイス。
「あなたは日本語のアクセントをなくしてはだめよ。でないと、あなたの特徴がなくなる。アメリカ人はあなたが英語をはなすのも当然に思ってしまうからね」
発音がネイティブ並みなのは、単にネイティブスピーカー社会の下層に入れるだけ。
なまじ発音がネイティブ並みだと、何かミスコミュニケーションをしたとき、言葉の技術的な事かもしれないと考えてもらえなくなる。
Posted by ブクログ
新書って、ワンテーマをわりと客観的に概説してくれる類かと思っているんだけど、まるでエッセイのような新書だった。しかもタイトルと中身がだんだんずれていく感じも。
けっこう述べていることはうなずける。でも、それを支えてくれるような論が展開されているわけではないので、共感はできるけど知識が深まる・広がるってわけじゃない。こんな新書もあるんだね。
Posted by ブクログ
斎藤環の本には赤坂真理が引用されまくってるし赤坂真理の本には斎藤環が引用されまくってる。仲良しかよ!
女性がモテたい理由は、突き詰めれば女性には男性が必要ないから?
ヤンキーの精神分析にしても、わたしの嫌いなものの輪郭がつかめる感覚がたのしくてはまる。
そして軽蔑しているものに対する批判になると饒舌になるあたりに親近感を覚える。赤坂真理、文章おもしろいしすきです。
Posted by ブクログ
女性誌のハナシはおもしろい。星5つでもいい。
すんごくうなずきながら読んだ。
だけどなぜ最後に戦争論やらアメリカ論に
なるのかがわからん。星1つ。読み飛ばした。
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
もう疲れたよ…でも、止まれない。
女たちを包囲する“モテ”の真実。
[ 目次 ]
第1章 女の目から見た世界
第2章 獰猛な恋愛資本主義
第3章 蔓延するライフスタイル語り
第4章 女子が生きるファンタジー
第5章 ライフスタイルの先祖たち
第6章 男たちの受難
第7章 女という水物相場
終章 戦争とアメリカと私
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ]
Posted by ブクログ
読み方としては間違ってるのかもしれないけど、「女性」をターゲットにした商業アピールのなんと画一的で面白いことかととても笑えました。ただ、最後に戦争の話になったのがよくわからなかったかな。特に必要性を感じないというか。
Posted by ブクログ
女性が女性誌などを元に女性の性向について分析した本。
最初は女の考えていることと当たっているようで笑って読めるが、途中から自分のトラウマやあげくは戦争とアメリカ論まで語り出し、カオスとなる。
それぞれポイントはついているようでなるほどと思う点も多いが、全体の構成が大変整理されておらず、読み終わった後に要点を人に説明しようとしたら何も説明できなかった。
勢いで書いたブログの記事を読んでいるような本。
Posted by ブクログ
「モテなきゃ意味ないんだよ!」
自己満足より、見られることを意識する。
…というのがLEONの新鮮さだったらしい。
だんだん「普通の男」(そもそも「普通の男」って何?)が生きづらくなっているんだなあー
Posted by ブクログ
女が最も達成感を感じるとき
女の歓び……。グループの中で自分がいちばん多くの異性の目を集めながら、最高の(自分の意中の)一人から(ステディあるいは結婚の)プロポーズをもらえること。自分は餌をまき(体のラインを強調してみせたり胸の谷間をほのめかしたりする、など)、獲物を待つ。そして目当ての獲物がかかったとき。そして言わせたいひと言を、「相手の意思で」言わせたときの歓び……。これが女性が最も達成感を感じるゲームのヒストリー、女の全能感のシナリオである。ああ、受け身の攻撃性。
だそうです。本文より抜粋しました。
本の内容は上で挙げたように、女の昔から今についての変遷、男の保守(しかし時代が変わっている)についてなど。
でも論点飛びすぎ。徒然なるままに書いている印象。最終的には著者の生い立ちになってしまっている。
それでも前半部はちゃんとタイトル通りのことを書いていて、皮肉たっぷり、痛快に最近の女性の行動や考えを斬りまくる。
素直に読んでいて楽しい本でした。