あらすじ
「赤毛のアン」の翻訳家・村岡花子が全国の「腹心の友」に贈る、珠玉のエッセイ集。村岡花子の波瀾に満ちた生涯と、その心の軌跡をたどる!
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Posted by ブクログ
先に読んだ「想像の翼にのって」より亡くなったお子さんのお話が多かったように思う。
辛い気持ちを乗り越えて前を向いて生きていく(いる・きた)ことを書かれているのだけど、そこにはいつまでも消えない悲しみと後悔が見える。「悲しい・辛い」とはっきり書かないことで逆に、花子さんの思いを想像しては気持ちが沈む。
晩年の随筆は少々お説教臭いものもあるが、皆がよりよく生きられるようにという気持ちが元なので嫌にはならない。
面白かったのは出入りの古本屋さん。「故人の本ばかり並ぶ店は墓で私は墓守」。
京極さんの「弔堂」の店主のよう。