あらすじ
【第2回(1978年)すばる文学賞受賞作】「自分が、若さを奪い取られつつあると感じるようになると、反対に、性愛に対する欲望と飢えが強まっていった。セックスを反吐が出るまでやりぬいてみたいという、剥き出しの欲望から一瞬たりとも心を外らすことができない期間があった」夏の終わり――夕暮が突然輝きを失い、若さへの不安が私を奔放な性に駆りたてる。情事をひたすら追求して、“すばる文学賞”を受賞した話題作。「誘惑」も併載。
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Posted by ブクログ
うわ!処女作〜って感じ。森瑤子にもこんなたどたどしく小説を書いてた時代があったんだ。文体はぶつ切れでストーリーも一本調子で森瑤子の小説の中では面白くないけど、驚くのはここからメキメキと磨かれること。並の新人作家なら一本二本書き終えて力尽きることが多いのにね。あと特徴的な「胸が泡立つ」とか「粒子」って表現はこの時から使ってたのだなぁ。「誘惑」は終始雰囲気の悪い夫婦喧嘩であんまり。