あらすじ
老物理学者サローベンとその愛弟子カレンの壮大な旅路は、超権力組織・ムスビメの召喚状から始まった――世界の在り方を問い掛け る、要約不能の超傑作。第一回ハヤカワSFコンテスト最終候補作
この本には、およそ言語化しうるすべての謎の答えが、書かれている。――神林長平
惑星ユーンに暮らす老物理学者サローベンとその愛弟子カレンの壮大な旅路は、超権力組織ムスビメ議会の召喚状から始まった。議会の本拠地である地球を訪れたカレンは、宇宙を脅かす超テクノロジーの設計図を盗んだ女の追跡を依頼される。潜入先の惑星タヴで、カレンは未知の言語を操る猿に遭遇し――感情操作薬エンパシニック、謎の言葉トーラー、囚人船ユーツナル号、知性進化系統樹、金融を可視化したスタッシュ……その独創的すぎる内容で選考会でも物議を醸した、世界の在り方を問い掛ける要約不能の超傑作。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
SFの名を借りた純文学。小野寺整がすべて詰まっている。世に出るにあたってブラッシュアップされたバージョンも楽しみだけど、今、トーラーに辿り着いた彼の新しい物語もまた待ち遠しい。
Posted by ブクログ
第1回ハヤカワSFコンテスト最終候補作。傑作!
言語SF、メタSF、世界創生、荒唐無稽な、ワイドスクリーン大ヨタ話。けっこうこういうの好き。次回作にも期待。
Posted by ブクログ
大きな括りとしてはSFなんだけど、より正確に言うならメタSFなのかなぁ。ここらへんの細かい分け方はあまり良くわかってないんだけど。
人を選ぶ作品だし、設定も一言では言い表せないんだけど、SFスキーとしては「スタッシュ」の役割とか結構気に入ってたり。
ブラックホールに落ちていくような混沌と、しかし確かにそこにある骨子と呼ぶべき論理。
やりたいことやってんなー、みたいな読後感想でした。もちろんいい意味でね。