あらすじ
主犯・角田美代子の“家族乗っ取り”はなぜ起きたのか。
2012年12月12日、兵庫県警本部の留置施設内で、ひとりの女が自殺した。
女の名は角田美代子。尼崎連続変死事件の主犯である。美代子と同居する集団、いわゆる“角田ファミリー”が逮捕され、これまでの非道な犯行が次々と明らかになってきていた矢先のことだった。
主犯の自殺によって記憶の彼方に葬り去られようとしているこの事件の裏側には何があるのか? 尼崎を中心とした徹底取材をもとに、驚愕の真相を白日の下に曝す。
百田尚樹氏をして「ホラー小説も逃げ出すくらいに気味の悪い本だった!」と言わしめた問題作!
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Posted by ブクログ
家族間で殺し合いをした程度の浅い知識で、北九州の松永太の事件と違いがわかっておらず、ある日突然猛烈に気になったので「消された一家」とともに読みました。
美代子と遠い親戚や赤の他人なのに、ありふれたひょんなきっかけから家族ごと支配されるに至るまでがこんなことありえる?!の連続でこれが現実とは思えず恐ろしかった。
美代子に反◯の存在を匂わされ、それにビビってしまったり金を借りる等の弱みを握られたら一気に喰われ逃げることができなくなる。
一方できちんと対応してくれる警察や弁護士の助けを借りたり、本職との繋がりがあった人が美代子の手から逃れる事ができていたり、被害者とその逃げられた人との差とは知性や運なのか。
結果論ですが茉莉子については助かった命な気がしてならないです。
免許更新センターで拉致された時にもっと頼りになる男性含めた友達を連れて行けば、警察が家出少女だと思わず対応してくれていれば、、
警察は民事不介入とはいえ、被害者は加害者でもあり家族ごと監禁されているからチクったら他の家族に被害が及ぶので被害届が出せないジレンマが読んでいるだけでも息苦しかった。
美代子を自殺させてしまったのは警察の大失態だと思う。
ノンフィクションだからこその後味の悪さでした。
Posted by ブクログ
フィクションのエンタメもや純文学も好きなんだけど、
ノンフィクションも好きなんだよね。
東電OLや婚活殺人、
オンナが起こした事件が、あたしは特に気になるのだ。
「ホラー小説も逃げ出すくらいの気味の悪い本だった!」と
百田尚樹が帯によせているが、まさにその通り。
鬼畜の所業としか思えない。
何十年も平和に生きて暮らしてきた家族が
あっという間に他者に破壊され、駆逐され、
乗っ取られていく。
小説でもこんな陰惨な話なかったことだろう。
つまり、本来の情を持つ人間には
思いもよらない恐ろしいことばかり。
婚姻や養子縁組で縁戚関係になっている人たちとの
トラブルは
『民事不介入』といって警察は助けてくれないそうだ。。。
恐ろしい。。。
恐ろしすぎて結婚なんてできない。。
惚れた相手すらほんとうに正しい人間かもわからないのに
その遠縁すべてをたどって全員が
まっしろな人間だって言い切れる?
だってここに出てきてこなごなにされた人々は、
あたしのように毎日、
めんどくさいなあと思いながらも会社に行って、働いて、
そんな人々のはずだ。
やっぱり他人と関わるのはコワいわあ・・・