あらすじ
30歳になってもまだ処女だということに焦る女、婚約者が他の女とセックスしている瞬間を見てしまった女、容姿や恋愛や仕事におけるレベルを人と比べずにはいられない女、大好きな親友の彼氏に嫉妬する女……。女友達にも気軽に話せない、痛すぎる女の自意識とプライド。女がちょっと狂っちゃう瞬間を描いた、胸が締め付けられる12の物語。
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Posted by ブクログ
私とは別世界で全くわからない話もあったけれど、それ以外は心情的にはそれぞれ納得したり、共感したり。
そして痛ったった…って(^_^;)
あとがきが特に好き(笑)そうか…そうなのね…
面白い本との出会いでした。
Posted by ブクログ
ここに出てくる女性たちは一昔にはやった言葉で言うところの『プッツン』した方々ばかりです。僕に言わせればどうでもいいことなんですが、世の女性たちはこういうことで悩むのか。ということを教えてくれました。
この本は作者がモデルといわれる表紙の女性の写真に惹かれて読もうと思いました。
内容はというと12の物語が納められた短編小説で、『ちょっと、というかかなり「ぶっ飛んだ」女性たち』のエピソードが手を変え品を変えて紹介されており、
「あぁ、まぁこういう世界もあるんですねぇ。
僕の見える世界とはまるで違っていますが」
という感じであまりにもかけ離れた世界なので、同じ世界に生きている人間の話なんだろうか?と最後までいぶかしんだまま読み終えました。
描かれる女性は誰もが一癖もふた癖もある人たちばかりで、30歳で処女であることに焦りを覚えて身もだえする女性。幼馴染だった婚約者が他の女性とセックスしているまさにその瞬間を目撃してしまい、その場限りの関係を重ねるようになってしまった女性。
親友の彼氏の存在に嫉妬を覚える女性など、全編にわたってそういう話で埋め尽くされておりまして。僕個人は彼女たちの「苦悩」に一切共感は出来ませんが、紹介している文章の中に『女だったら誰にでもある、濃くて切なくイタい瞬間。女友達にも気軽に話せない、痛すぎる女たちを描いた』とあって、『男と女の間には、暗くて深い川がある』ではありませんが、底知れぬ何か『業』といっていいようなものを覗き見たような気がしてなりませんでした。
現代の女性はここに書かれているようなことの一つや二つは経験している。仮に、ステディーな女性と付き合ったときにその女性の過去、特に男性関係をいちいち詮索する、なんてことは(彼女のためというより自分の『品位』を落としたくないので)やりたくはありませんが、『そういうもんなんだろうな』というある種の『覚悟』のようなものを持って対峙するべきなんだろうな、ということを僕に教えてくれた、という意味では読んだ価値があったような気がいたします。
※追記
本書は2014年2月6日、幻冬舎より『オンナ (幻冬舎文庫)』として文庫化されました。