あらすじ
『ビッグクエスチョンズ』は、人類の歴史を通して、探究心旺盛な人々を悩ませてきた科学や哲学の大疑問に対し、一流の専門家が回答するシリーズです。「親しみやすく簡潔に」という編集方針により、その分野を概観しつつ、最新の知見を身につけることができます。
天文学の疑問は、たいていが『ビッグクエスチョン』です。最も単純な問いかけさえ、さまざまな研究の発端となり、深遠な答えを導き出す可能性があります。
その回答が、さらに驚くべき発見につながることも多く、このことは天文学の大きな魅力のひとつといえます。
何十億光年もの空間と何十億年もの時間にわたる圧倒的な宇宙の大きさや、その説明に伴う想像を絶するほど大きな数は、それだけで畏怖の念を起こさせます。
この本は、宇宙の不思議について人々の心の中に沸き起こる疑問に答えていきます。クエーサーやパルサーなど、奇妙でかすかにしか見えない天体も取り上げるし、火星や木星など近くにある惑星についても詳しく見ていきます。
ただし、すべての問に対して完璧な答えが出せるわけではありません。専門家でさえ、正確なところはわかっていないものも宇宙にはたくさん存在します。例えば、ブラックホールの研究にはあらがいがたい魅力があるものの、満足な答えを出す能力がわれわれ人類にあるかどうかさえ現時点ではわかりません。
しかし、『ビッグクエスチョン』に答えようとしていくことは、広大な宇宙と向き合い、その中での自分たちの存在を確認する上で重要な手がかりを与えてくれます。また、われわれが宇宙について考える際に感じる不思議な気持ちを、多少なりとも解明してくれることにもなるはずです。【※本作品はブラウザビューアで閲覧すると表組みのレイアウトが崩れて表示されることがあります。予めご了承下さい。】
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
スチュアート・クラークのビッグクエスチョンズ 宇宙を読みました。
現在の科学で判明している、または研究されているテーマの解説書(宇宙版)でした。
現在の物理学・天文学の最新の研究の成果がわかりやすく解説されています。
宇宙がビッグバンで始まって現在も膨張を続けている、地球外に生命が存在する可能性はあるのか、銀河の動きを調べていると空間に何か観測出来ないものが存在しているはず(それを暗黒物質と呼ぶ)など、おもしろく読みました。
日々の生活には全く関係ありませんが、距離的にも時間的にも遠い世界のことを想像するのも楽しいものです。
Posted by ブクログ
宇宙は人類のロマンだ。古来より壮大なる空間に想いを馳せ神の叡智に触れるとともに真理の解明を夢見てきた。
本書は偉大なる先人たちの知恵と、いまなお残る深遠なる謎を学ぶことができる。「物理」「数学」より難しく感じたが、個人の事前知識や興味の問題だろう。他2冊と引けは取らない完成度である。
・・・といいつつ天文学の予備知識がない私にとってはやや難解な本であった。