あらすじ
20年読み継がれるロングセラー!
将来を予見して成功に導く魔法の杖でもあり、あなたの思考を縛る足かせにもなるもの――それが、「パラダイム」だ。
イノベーションには欠かせない「パラダイム」とは何なのか、パラダイム・シフトはいつ起こるのか、また誰が起こすのか、どうすればパラダイム・シフトを起こせるのかを解説する。
「初版が発行された1995年以来、わたしは仕事のバイブルにしてきたと言っても過言ではない。なぜ本書は、時代や立場が違っても、古びないのだろうか。理由はいくつかあるが、一つは単に知識を与えてくれるのではなく、大きな「気づき」を与えてくれるところにある」――内田和成(序文より)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
新しいゲームに移行すると?ゲームのルールがすっかり変わると?
・心を込めなければ、質の高いものはできない
・性質が根本的に変わってしまうとどうなるかを考える
・考え方の違う人に出くわしたら、自分の口は押えて、相手の話を聞く
Posted by ブクログ
・棚上げされた問題を解決するためには新しいパラダイムが求められる
・新人のアウトサイダーの無知を利用するには、棚上げリストが欠かせない。
・ほとんどの場合、正しい答えは2つ以上ある。
・管理はパラダイムの中で行うもの。パラダイムの間を導くのがリーダー。
・管理者とリーダーの違い
・管理者は管理し、リーダーは革新する。
・管理者は短期的な視野を持ち、リーダーは長期的な視野を持つ。
・管理者は「どのように」「いつ」を問題にし、リーダーは「何」「何故」を問題にする。
・管理者は業績を見つめ、リーダーは地平線を見つめる。
・管理者は現状を受け入れ、リーダーは現状を打破しようとする。
・新しいアイデアを容認しなければならない。新しいアイデアを持ち込んでくる人、自分とは違った考え方をする人に寛容でなければならない。
それがパラダイイムの原理が教えてくれる大切な教訓である。
・ほんとうの発見とは、新しい土地を発見することではなく、新しい目で見ることだ。
Posted by ブクログ
1995年初版発行。
経営コンサルタントとして、世界的有名企業に携わってきた実績を持つ著者による「パラダイム」についての本。
本書における「パラダイム」は以下のように定義される。
ルールと規範であり(必ずしも成文化されている必要はない)、境界を明確にし、成功するために、境界内でどう行動すれば良いかを教えてくれるもの。
本書以前、パラダイムは科学の世界のみで存在する概念だとされていた。再現性と説明性に劣るビジネスの世界にパラダイムを持ち込むことは、トーマス・クーンやウィリス・ハーモンなどの初期の提唱者たちが認めなかった。
一方、著者は彼らは「文化のパラダイム」というカテゴリーを無視していると主張し、これを鑑みればビジネスの文脈でもパラダイムを考えることは可能だという姿勢をとる。
本書では、パラダイムに関する大きな4つの論点を取り扱う。
①新しいパラダイムはいつ現れるのか?
②どんな人が、パラダイムを変えるのか?
③パラダイムを変える人の後を最初に追うのはだれか?
④パラダイム・シフトは、その渦中にいる人にどんな影響を与えるのか?
内容は非常に明朗で、読みやすい。
説明のために実例が用いられており、理解に易しい。
9、13章の1990sのパラダイムの実例の紹介は冗長だが、それを差し引いても良い本だと感じた。
本書では、ビジネスの文脈で「いかにしてパラダイム・シフトを起こすか?」「いかに早い段階で新しいパラダイムに乗るか?」という問いに対する一定の答えをくれるわけではなく、個人としてどれだけパラダイムに囚われているかを教えてくれる。
私たちは「何を知覚するか」をパラダイムに依存している。それはフィルターの様なもので、非常に強力だ。
「事象を見てから、パラダイムに沿って考える」というのは実は間違っている。
「パラダイムに沿って見てから、考えている」これが正しい。自分のパラダイムに適さないものは見ることすらできない。
企業のそれを変えることが難しいことと同じで、個人のパラダイムを自由に変えることは難しい。
だからこそ、我々はパラダイムに依存していることを自覚した上で、パラダイムを拡張する努力、つまり良質なインプットを続けなければならない。
Posted by ブクログ
先行するパラダイムが解決できない問題を浮き彫りにしていき、次のパラダイムの模索が始まる。
パラダイムを変えるのは、殆どいつも現行のパラダイムを理解しておらず投資もしていないアウトサイダーである。
パラダイムの開拓には、データが揃うまで待ってはいけない。