あらすじ
戦後の暗闇の中を、血飛沫を上げながら駆け抜けた広島ヤクザが二人いる。「悪魔のキューピー」大西政寛と、「殺人鬼」山上光治――。共に二丁拳銃で、殺めた者は数知れず、そして短い生涯の幕引きは苛烈な自死。二十五年もの長きに亘って繰り広げられた広島抗争の引き金を引いた、伝説のヤクザ二人の生き様に迫った血塗れのドキュメント。
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Posted by ブクログ
「大西正弘」と、「山上光治」は、映画にもなった、「仁義なき戦い」の、引き金となった出来事の、中心人物といわれている。二人は、それぞれ違う組に、属していたが、同じ時代を生き、壮絶な人生を送った。大西は、生来、喧嘩っぱやい性格だったが、山上は、喧嘩が強いわけではなく、根性の座った、忠義にあつい男だった。この作品では、二人のやくざの生きざまを描きつつ、戦中から、戦後にかけての、雑然とした日本で、タクマシク生き抜いた、広島の様子を描いている。二人の、やくざの人生についてはというと…。あまりに壮絶で、説明しづらい。時代については、例えば、警察とやくざの関係とか、小説の中だけの話だと思っていたようなことが、実話として書かれていて、驚いた。