あらすじ
保健所で殺処分を待つだけだったその犬は、喫茶店のマスター・小野寺璃人に引き取られ、イチと名づけられた。初めて愛情を与えられ、生きる喜びを知るイチだったが、ある日不審な車に轢かれかけた璃人を庇い、命を落としてしまう。イチを亡くし悲しみに暮れる璃人。そんな中、誰かにあとをつけられていることに気付く。驚くほどの美貌を持ったその見知らぬ若い男は馳辺一夏と名乗り、璃人を守るために付きまとっていると言い出し…。上田規代先生の口絵・挿絵収録。
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泣きすぎだろ。。
と自らツッコミ入れたくらい目がパンパンになっちゃいました(笑)イチの犬だからこその純度の高い猪突猛進な健気さにヤラレましたね、生い立ちが不憫すぎたことも手伝っていちいち泣けました。犬と飼い主ってこー考えたら、うん確かに精神的な繋がりが恋人のようでもありますよね。平素ファンタジーをあまり読まないせいもあり軽くショックとゆーか新鮮でした。あ、「くろねこ〜」でも同じこと思ったんですがね(笑)夏乃さんは、こぉ優しい気持ちにしてくれるお話お上手ですよね、大好きです。
Posted by ブクログ
ちょっとファンタジー。死後設定も面白かった。犬の一途なラブ。とにかく犬。だった。www
漓人のキャラが読む進むウチによりリアルになって、イチと一夏の非リアルな存在とのバランスが取れててよかったと思う。ただ、ページ数の関係か、田端についての現実の決着が放り出されたままで終わったのが惜しいと思った。きっかけや動機、田端の思惑をあそこまで書いていてその後の事を間接的にでも触れないで終わるのは小さなエピソードでないだけに残念。
Posted by ブクログ
飼い犬だったイチの愛情に胸を打たれた。だからこそ人間になったとき飼い主との恋愛はどうかなと思ったが、こちらもまた無理のない話運びで、思いがけず切ないラブストーリーを堪能することになった。一夏の正体を知った璃人の複雑な想いには同感。でも元は犬だった一夏のまっすぐで一途な愛情に、そんな葛藤は関係ないのだと自然に思えるのが素敵。秀作。