【感想・ネタバレ】進化する企業のしくみのレビュー

あらすじ

ネットで一体化した社会は、企業にとってまさに「弱肉強食」の世界。生き残りをかけて、進化し続ける企業とはどのようなしくみをもつのか。本書は5つの潮流を読み解く――(1)業界を超える異業種格闘技競争、(2)インフラの巨大化と劇的なコスト革命、(3)消費者主権、カスタマーのメディア化、(4)企業間のあいのりとマッシュアップ、(5)終身雇用の崩壊にともなう新たな集合知――これらの激流に適応した企業だけが生存を許される。あなたの会社はどうだろうか。たとえば、著者は「グーグルとアマゾンドットコムが将来のある時点でもし対等合併したら」という問題提起を行なう。予測できない近未来の世界にさまざまな光を当てる。本書は、コンサルタントである鈴木貴博氏と現NTT副社長の宇治則孝氏の共著というかたちをとっているが、ネット世界を知る何人かの有識者が関わっている。次代を読み解く「知の集大成」ともいえる。

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Posted by ブクログ

サービス指向アーキテクチャ(Service Oriented Architecture/SOA)と人間主導系の世界、の話が面白い。かなり凝縮されており、記述は短い。

SOAは、あらかじめいくつものサービス単位に全体を切り分けて、サービスコンポーネントの集合体として設計する方法論。SOA思想で作られたシステムであれば、一部は他社のシステムの一部分を利用するのも可能となる。サービス同士を疎にする設計を意識する上で必要不可欠な考え方なので、考えが整理できて良かった。

人間主導系の世界というのはそのまま聞くとなんのことやらだが、特に大企業において、IT活用ではなく、ITの封じ込めに走っている現状からの脱却のことである。企業の情報防衛とネットワークを通じて社内外の人とコラボするという理想が新しいITにより実現すると説く。企業経営者が技術の潮目を理解し、原則禁止から原則OKへと切り替えるタイミングを見極める必要がある。2007年の本で、現状ではまだまだ原則OKの潮流は来ていないが、方向性としてはIT業界に生きるものとしてありがたいもの。人間行動の優位性の違いにより差が開く時代が来るか。

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2015年07月26日

Posted by ブクログ

キーワード
・異業種格闘技競争
・インフラの巨大化と劇的なコスト革命
・消費主導権
・企業の相乗りとマッシュアップ
・終身雇用の崩壊に伴う新たな集合知

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2009年10月07日

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