あらすじ
企業の不祥事が続いている。その中には、「会社の常識は社会の非常識」が当たり前だった時代には黙認されていたようなものもある。社会の見る目が厳しくなっているのだ。しかも、世界的なマネーの動きが飛躍的に活発になり、スティール・パートナーズなどの企業が虎視眈々と買収を狙っている。経営不振で株価が下がれば、いつでもターゲットにされる可能性がある。本書では、数々の企業買収を成功させている日本電産、経営統合に成功したJFEやKDDI、ほとんどが社外取締役の企業統治を行なうソニーと社内取締役ばかりのトヨタ自動車、CSRに努めるコスモ石油などなど、多くの企業の奮闘する姿を取材し、これからの時代の優良企業とは何かを考える。高収益のエクセレント・カンパニーであることは、株式会社として必須の条件だ。さらに、従業員や地域住民などの幅広いステークホルダーに支持されるグッド・カンパニーになるためには?
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
日本電産・JFE・KDDI・三井物産・・・他にもトヨタ自動車やオリックスなど様々な企業がこの本で登場し紹介されます
その中で過去に不祥事を起こしながらも見事に再生を果たした企業も紹介しているのが素晴らしいです
この本を読み終えてキーワードとして思い浮かぶことは
・定量より定性
・顧客重視
・ニーズへの迅速な対応
・コンプライアンスの積極的な実践
・社員のやりがい
・カネのためではない労働の価値観
・・・数字で白黒を決める有形な価値よりも「志」とでも例えられそうな無形な価値観が米国追従型の近代グローバル社会の次に来る「日本らしさ」の価値観かも知れない
その無形の価値が「のれん」として企業価値を高めていければ買収を恐れる理由もないだろう
当たり前過ぎる話だが企業規模が大きくなるに従って守るべき荷物も重くなっていく
つまり当たり前の話は簡単な話ではないのだ
だからこそ「これからの優良企業」の内容を経営者には目指すべき日本らしさとしての共有を願う
今も昔も良い仕事をすれば会社は評価されることに変わりはない
大切なのは「志」です
Posted by ブクログ
複数の世の優良企業と言われる会社を例に上げながらまとめている一冊。
ビジネス書としては秀作だと思うけど、切り込みの浅さが若干気になるかなぁ。
彼の言いたいところのグッド・カンパニーには必ずしも共感できないところもあるし、後半はちょっとこじつけに近い印象もあったりなかったりでした。