【感想・ネタバレ】ヘロドトス 歴史 下のレビュー

あらすじ

「歴史の父」の名を冠されるギリシアの史家が述べる、前五世紀のペルシア戦争を頂点とする東西抗争、東方諸国の歴史。著者は、ギリシア人と異邦人とが果した偉大な事跡、両者が争うに至った原因を後世に伝えるべくこれを書いた。何よりもまず正確さが重視され、豊富に織りこまれた説話は長巻を飽かず読ませる魅力をもつ。

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Posted by ブクログ

下巻
7 ポリュムニアの巻
8 ウラニアの巻
9 カリオペの巻

アケメネス朝ペルシアと古代ギリシア諸ポリス間の戦争(ペルシア戦争)が中心となる内容で,歴史的記述のみならず地誌学や風俗・伝説などにも言及している点が特徴的。しばしば「歴史の父」と言われるように,歴史学そのものの起源として重要となる。 

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2021年09月21日

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大スペクタクルロマン。ペルシアという国が興り周りの国々を併合し、ギリシアに侵入、アテネ、スパルタなどの連合軍に破れるまでの歴史。神意はあるが神々は出ず主役は人間たち。脱線も多いがそれが話に厚みを加えている。君主制と民主制の戦いで民主制が勝つストーリーの原型か。

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2011年08月13日

Posted by ブクログ

いよいよクライマックス、ペルシア戦争の叙述が始まる下巻。第7巻〜9巻収録。マラトンの敗報の知らせにダレイオスはギリシア遠征の準備にかかるが志半ばにして死去。ダレイオスの後を継いだクセルクセスは空前絶後の規模でギリシア親征を企てる。インド人、バクトリア人、エジプト人、トラキア人、メディア人,フェニキア人,アラビア人,リビア人,etc.etc.その親征軍の超多国籍ぶりを見るにつけ、アケメネス朝ペルシアが征服により急速に拡大し、広大なオリエント地域を支配する多民族国家、大帝国だったことが伺える。第7巻において前哨戦「テルモピュレーの戦い」が描かれそこでスパルタの王レオニダスは300名の戦士で大軍勢のペルシア軍に対し奮戦しながらも全滅。第8巻ではペルシア軍はアテナイを占領、内紛の絶えないギリシア連合もいよいよ背水の陣ということでようやく一致団結、ギリシア連合VSペルシア帝国軍の戦い「サラミスの海戦」へと舞台は移る。アテナイを中心とするギリシア軍はデルポイの神託「木の砦で戦え」に従い三段櫂船でペルシアの大軍に対峙、嵐にも助けられサラミスにおいてペルシア軍を撃破。この敗戦に落胆しクセルクセスは本国へと引き揚げる。ここで面白いのがアテナイの司令官にしてサラミスの海戦の立役者、テミストクレスについてヘロドトスが非常に冷淡な記述をしていることだ。個人的に嫌いだったのか??私腹を肥やすだのペルシア王にも恩を売る二枚舌外交だの救国の英雄の記述とは思えないほどの辛辣な描写が続いて読んでいて非常に興味深く、また面白い(笑)なるほど、後にアテナイから陶片追放されてしまったテミストクレスを同時代人はこのように冷ややかな眼で見ていたのか…と思うと楽しい(^^)帰国したクセルクセスからギリシア遠征を引き継いだのがギリシア遠征を提言した張本人、従弟マルドニオス。マルドニオス率いるペルシア軍とギリシア連合軍はプラタイアにおいて戦い、ここに雌雄を決することになる。マルドニオスは戦死、ペルシア戦争はギリシア連合の大勝利となるのだが…ここから今度はギリシア連合の内輪もめ、ペロポネソス戦争へとつながっていくのが「人間の歴史」というものだろうか。上中下巻に分けられた壮大な古代オリエント世界の歴史絵巻を堪能させてもらった。やはり歴史の父の名を冠するに相応しい大作である。

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2011年09月17日

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ペルシアの王がダレイオスからクセルクセスに代替わりするあたりから話が始まる。ヘロドトスが「アテナイ贔屓」と言われる所以がいくつかの箇所で窺い知れるのも興味深い。

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2012年05月04日

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入院中に自宅の本棚から供給してもらった。何年か購入してあった著書だ。
なんとか3冊目までたどり着いた。人名が多く出てくるが日本人にはカタカナが長くて読みにくいしスッーと頭に入ってこないし、この人はギリシア側だっけペルシア側だっけなどとプチ混乱を乗り越えてなんとか最後までたどり着くことができた。ザクッと、ギリシアの連合国軍とペルシアの多民族軍との壮大な戦いが描かれており、最後はギリシアの連合国軍がことなきをえるところで終わっている点は、史実に沿って描かれているとは言え、およそ2,500年前の著者の息遣いを感じる点かな…。

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2024年02月25日

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レオニダス格好いい。強すぎてクセルクセス王がわざわざ見に行ったらビビりすぎて椅子から飛び上がったとか、戦いのあとアテナイ側が遺体取り返すために戦ったとか。

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2022年03月01日

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