【感想・ネタバレ】バルセロナ、秘数3のレビュー

あらすじ

秘数3と秘数4。3は、結婚とエロティシズムの数であり、2と1がひとつになって運動を生み出し、世界を作る。一方で、4は3が作り出した世界に、正義と真理、均整と均衡を与える。秘数3と秘数4の対立と闘争が、西欧キリスト教文明のダイナミズムを生み出してきた。このふたつの秘数を都市の四次元空間で統一し、よろこびを生み出す幸福のバルセロナ紀行です。(講談社学術文庫)

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者がバルセロナを旅した際に体験した出来事を記した、という形式で書かれている。冒頭で不思議な酔っ払いが示した数である3、そしてそれと対立する数4がキーワード。3は非シンメトリー、4はシンメトリーを表し、その2つの数の相克がヨーロッパ=キリスト教文明のダイナミズムを作ってきたとする。つまりキリスト教は一神教なのに、ユダヤ教やイスラム教と違って内部に不安定性を抱え込んでいるが、これが芸術、思想、テクノロジーにおける「歴史」の発生の可能にしてきたとする。

0
2016年11月07日

「学術・語学」ランキング