あらすじ
世界的金融機関、モルガン・スタンレーのExcelテンプレートを作成し、ニューヨーク本社のチームから「エクセルニンジャ」と呼ばれた著者が、世界で通用するExcelシートの作り方と、プロフェッショナルの分析手法を解説する。 第1部「基礎編」では、フォントや色、罫線の使い方など、日系企業が知らない世界標準の「お作法」を紹介。実は、日系企業が作るExcelシートの多くは、グローバルでは「非常に見づらい」という評価を受けている。何が違うのか、なぜそうすべきなのか。世界の金融機関が暗黙のルールとしているExcelの書き方を紹介する。 第2部「モデル編」では、外資系金融マンの必須スキル「財務モデル」の作り方を紹介する。Excelでできる本格的企業分析の手法を、基礎から判りやすく解説。コンサルティング会社や投資銀行、総合商社、監査法人などにお勤めの方はもちろん、企業で経営企画や財務に関わっている読者にとっても、すぐに役立つ実践的内容となっている。
【主な内容】
第1部 基礎編
第1章 見やすいExcelの表を作る
第2章 Excelの作業スピードを3倍にする
第2部 モデル編
第3章 初級者のためのモデル作成入門
第4章 本格的に財務モデルを組む
第5章 財務モデルを使った分析
第6章 モデル上級者になるためのヒント
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Posted by ブクログ
私の業務は、会社では計数管理とかって言われています。
何をするかっていえば、その名の通りで、フロント部署がどれくらい程度どんな商品で収益を稼ぎ(かつどんな要素で経費を使い)、ボトムでどの程度稼いでいるのか、を管理する、といえば端的な表現になるでしょうか。システムでそれくらい対応してほしいですが。
でこんなのはまあ定型作業で付加価値はほとんどないのですが、親会社から増資してもらうとか、三か年の業績予想を本社から求められるとか、そういう話をされると途端に固まってしまうんです。
そんな時に役に立つのが、こうした財務モデリングの本だと思います。
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改めて本作の内容を、誤解を恐れずにざくっというと、a)「数期にわたる財務諸表を」b)「一定のルールに沿って」c)「数式(参照)を使って表現する」、方法を解説することです。
で、本作の目玉は、上記でいう「一定のルール」の紹介、ということだと思います。要はお作法集、です。
まあ、財務諸表を何とか作るってのは、財務経理の専門家は多かれ少なかれやっていることかと思います。ただ、仕事のやり方といったら各人各様ですし、会社独自のルールがあったりしますよね。でも、比較的流動性のある(つまり業界で共通したやり方がある)投資銀行での財務モデリングの仕方というのはやはりその業界で働いたことがないと分からないものなのでバリューがあるのだと思います。
そのいくつかのルールをご紹介しますと、不要な罫線(とくに縦線)は極力消す、ですとか、リンクは緑・ベタ打ちは青・数式は黒、といった文字色の徹底など。結構単純?
私がこうして文字にするとどうにも説得力がないのですが、練習問題がついているので手を動かすことで実感いただけると思います。なかなか威力がありますよ。
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加えて、本書では付随するエクセル使いの小ネタですとか、ショートカットの数々を掲載。こちらも重要だなと感じました。個人的にはショートカットは7-8割程度は知っているものでしたが、時短を目指すエクセル使いはこうした地道な努力を積み重ねるのだなと、自身の方向感が間違ってなさそうなことを確認することができました。
ちなみに筆者はマクロには消極的でしたが、これはおそらくエクセルシートの可読性を保つためで、モデル単体を俎上に議論する、さらに担当者が変更することを前提とするならば、先を見通した考えであろうかと感じました。
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ということで、財務経理畑の方にとくに訴求力のある本でした。
投資銀行業務のほか、いわゆる証券アナリストや関連業務の方、財務経理部門や経営企画部門で財務計画・業務計画を立てられる方が読めば参考になると思います。あと、FP業務で個人や家族のキャッシュフロー表などを作られるかたも読めば絶対参考になると思います。
Posted by ブクログ
タイトル通りexcel効率化のための本。
メモ
・クイックアクセスツールバーでalt+矢印キーのみで実行できるショートカットを作成できる。
・加重平均するときはsumproduct関数で!
・モデルの作り方
前提条件を書き出す
予測表の枠をつくる
予測表を計算式だけで埋めていく
・ハイレベル編
財務三表を連動させ、実績値が整合しているか確認する
実績値からKPIを求め経営分析をする
KPIを前提条件として将来財務諸表を作成する
・感度分析はwhatif分析でデータテーブル設定して行う。
・text関数を用い、ひとセルに2つの情報を表示
Posted by ブクログ
改めて、見栄えや構成とかをプロっぽく見せさせるようにと思って購入。
感想。
財務モデルを組む方法が丁寧に記載されている。特にPLをKPIに分解して作り、それがBSに連動するところとかは丁寧に。
でも普通のことしか書いてないというか、1,800円して、よく売れたほどのノウハウかと言うと。。ゼロから学ぶためには非常に良いんだと思う。
備忘録。
・見やすい表とは、どうやって見れば良いのか説明を必要としない表。
・行に並べる項目は2割小さいと見やすい。決算期とか。
・Ctrl+1で書式設定は使える
・クイックアクセスツールバーにコマンドを設定して、alto+5でオリジナルショートカット
・置換の時に、※。例えば、「=※」をブランクにする置換をすると、イコール以降が全てブランクになる。
・REPT関数で星取表。
・TEXT関数で結論を表示。いつも書式設定でやってたけどそれはダサかった。