あらすじ
※この電子書籍は固定レイアウト型で配信されております。固定レイアウト型は文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
人々は昔から身近にある植物を、さまざまな薬として使いつつ、その毒性にも注目してきた。毒草と薬草は、まさに表裏一体。人間の使い方次第でどちらにも変わりうるのだ。本書はおもに国内で見られる代表的な毒草・薬草について、旬の時期の写真、解説、そして化学式のセットでその奥深さを詳細に語っていく。紙上で展開される毒草・薬草の観賞会、いざご覧あれ。
※こんな方に特にオススメ
・毒草と薬草の違いを科学的に学びたい方
・身近な雑草に関する知識を、もうワンランク深めたい方
・毒や薬になる植物と、日本人がどうつきあってきたかを知りたい方
※著者からのメッセージ(「はじめに」より)
トリカブトはヒトにとっては猛毒な植物として知られている。しかしながら、トリカブトの根に加工を加えたものは、漢方では附子や烏頭といった名称で漢方処方用薬として使用される重要な生薬でもある。すなわち、トリカブトは毒草であるとともに薬草でもあるということになる。
一方、ふつうに食べられているワラビには動物実験で100%発がんさせることのできる化合物が含まれているといったら、おそらく多くの人は驚くであろう。しかし、だからといってワラビは毒草だとして食べるのをやめる人はいるまい。実は、ワラビを食べるときには灰汁抜きということをやるが、この灰汁抜きによって、私たちは発がん物質の摂取を実にうまく避けているのである。
結局、毒草や薬草というのは、ヒトの側の都合でいっているだけで、毒草となるも、薬草となるも、要はそれぞれの植物の人間の側の使い方であるということになる。すなわち、ある植物が毒草や薬草という性質をもっているのではなく、毒草や薬草という評価は、あくまでも、その結果についての人間の側の判断による。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
毒草と薬草について、読み物として書かれた事典です。
序章を含め6章仕立て、植物そのものと毒や薬の基本から解説が始まり、代表的な毒草と薬草、意外な毒草と薬草、和漢薬や近代医薬に関係する毒草と薬草、よく食べる毒草と薬草、園芸植物の毒草と薬草、などが収録されています。
様々な植物が紹介されるなか、親近感を覚えてしまうのはオオムギ・ホップやコーヒーノキやチャなど嗜好品の原料となる植物でした。
普段からその薬効に頼ってしまう私は既にアルコールやカフェインに依存している自覚がありますが、やめたいと思えない点を矯正しなくては抜けられそうにありませんね。
我々の身近にたくさんの毒草や薬草があることを知ることのできる良書です。