あらすじ
〈永遠の戦士 エルリック〉第3巻。雪原にそびえたつ古城のなか、ただひとり昏々と眠り続ける美女の正体は……!? 宿敵セレブ・カーナを追って、南の大陸へと渡ったエルリックとムーングラム。だが、ロルミールの山岳地帯で突如奇怪なキマイラの集団に襲われ、奮闘むなしく連れさられた雪原で出会ったのは、無人の城の中、ただひとり昏々と眠りつづける絶世の美女だった……表題作『暁の女王マイシェラ』と、父の亡霊から父の魂を収めた薔薇模様の小箱の探索を命じられたエルリックの想像を絶する冒険を描く『薔薇の復讐』の二長篇を収録。
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Posted by ブクログ
エターナルチャンピオンシリーズ、エルリックサーガ第3弾。
今までは普通の(?)ファンタジー小説だったこのシリーズも、だんだんその特徴である平行世界・時空を越えた展開をみせるようになってきた。
宿敵、セレブ・カーナを追うエルリックが出会う、眠り続けるマイシェラという女王が導くお話。
そして父の魂を入れた薔薇の小箱を探す中に出会う、予言能力があるファット一家や<薔薇>、そして詩人・ウェルドレイクたちとの戦いの話。
<薔薇>たちとの戦いでは、特に詩人・ウェルドレイクの歌う歌がポイントになっており、そこここに美しい歌がちりばめられていて、もとより美しい文章がなお酔いしれるような文章になっている。その詩歌のような壮麗な文章でつづられていくからこそ、エルリックの宿命が切なく感じるのかもしれない。
まだまだ7巻まで続くこのシリーズ。できれば終わって欲しくないシリーズでもある。