【感想・ネタバレ】熱月のレビュー

あらすじ

崇拝者と仕事を得て、華やかに賑やかに生きたい。美貌と強い運と恐れを知らぬ実行力で、文子は日本を飛び出した。教養はあるが生活者としては無力な武林夢想庵(たけばやしむそうあん)を夫に、オリエンタル・ブームのパリで、様々な恋の遍歴を続けた文子はしかし……。破天荒に、きらめいて生きた女の熱い人生を描く、傑作長編小説。(講談社文庫)

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Posted by ブクログ

1920年代にヨーロッパに渡り、破天荒なその日暮らしをした武林文子(実在)の小説。いやはや、すごい人がいたものだ。
文子は、子ども3人を残して家を出、中国に渡り奔放に暮らし、日本に戻ると作家希望のインテリ、武林と協議結婚をしてパリに移り住む。この本は主に文子のヨーロッパでの暮らしを描いている。
パリに渡り、すぐに女の子が生まれる。夫婦で大切に育てるが、旦那がいかんせんヒモで自分で稼ぐ気がないため、文子が日銭を稼ぐべく着物でなんちゃって踊りでショーを渡り歩く。
文子は美貌を活かし、様々な男たちに経済的援助を受け、夫の無想庵も容認せざるを得ない。とにかく次から次へとお金になりそうなことなら何でも手をだし、なんとか家族3人の生活をつないでいく。
身勝手と言えば身勝手だが、働かない夫のためにも一生懸命稼ごうとする姿勢はけなげである。彼女は、最後の夫と結局30年も一緒にいて、幸せな最後を遂げたという。
娘は気の毒だが、文子のバイタリティには感服。

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2015年04月08日

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