あらすじ
アメリカはメイン州・ベックフォード、ディー・デクスター探偵社に一本の電話が入る。探偵二名をある家によこしてほしい、そこで一晩泊まってくれればいいという、簡単だが奇妙な依頼。その家に向かったスタンリーとケンウッドに、家人は何の説明もなく、仕方なく二人は酒を飲んで寝てしまう。しかし、未明に大きな物音で目覚めた二人は、一面の血の海に四人分の切断死体が転がっているのを発見。罠かもしれないと、ディーの家に急行し警察とともに再び現場に戻ると、何と死体が消失していた――。大胆かつ奇怪な事件の謎で読者を魅了する、第20回鮎川哲也賞受賞作、大幅改稿で登場。
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
いや惜しいけど凄い。惜しい点は他の方も書いているように犯人特定の手がかりが無いこと。探偵2人に見せてマスコミの報道に期待するより、知らしめたい相手に直接メールすれば良いじゃないかということです。まあそんなことをすれば小説にならないので、著者も悩んだのでしょう。
しかし肝心の「切断の理由」は文句なしの出来。こちらに関する手がかりは無数にあって、なぜ頭をよぎらなかったのかと思うほど。とにかく凄い。前例はあるのだろうか…?
数えてみると鮎川哲也賞を読んだのはこれで5作目でしたが、新人賞なのに今のところハズレがありませんね