あらすじ
資生堂に学ぶ、中国ビジネスとグローバル戦略の真髄!
本書は、「成熟期」から「成長を続ける」企業へと進化した資生堂の経営戦略の手引きである。今、日本企業が生き残るためのヒントが満載。「いったん会社を壊してから作り直す」---資生堂の代表取締役社長・前田新造氏の口癖である。日本を代表する企業の一つであり、国内における化粧品業界のリーディングカンパニーとしての地位を維持する資生堂は、常に変革を続けることでグローバル企業となりえた。にもかかわらず、会社を作り直すとはどういうことだろうか。100年に一度といわれる経済不況、さらには外資の攻撃を受け、業界再編を目の当たりにしつつも、確固たる地位は揺るがない。その強さの秘密とは何か。
戦後復興、高度経済成長、バブル経済の各期を経て21世紀を迎えた日本。モノの豊かさが充足されてゆく中で、消費者の欲求は多様化し、日本市場は成熟期にあるといえる。この状況を打破し、企業として成長するために不可欠とされる中国進出。1981年から他の日本企業に先駆けて中国に進出し、グローバル企業としての礎を築き上げた資生堂。化粧品業界のみならず、各業界が注目する中国市場を切り開いた奇跡を、マーケティングのプロフェッショナルである著者が紐解く。多くの企業・経営者が求め、学ぶべき経営の指南書。
※本電子書籍は同名出版物を底本とし作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
資生堂の広告大規模なマーケティングはすごい。
シャンプーとか整髪量とか競合がひしめく市場では大規模マーケティングが鍵になるのかなぁと。
質はどうであれ。
Posted by ブクログ
山本学著「進化する資生堂」SHOEISHA(2010)
*今後2020年を想定した市場、制度、流通は、①人口・世帯構造、②流通業態、③情報・コミュニケーション、④地球環境、⑤効果と効率、⑥経済主導国、⑦東アジア共同化など、激変化を迎えることは必死である。
*ブランド概念とは、①会社やブランドについての歴史があること、②研究と技術の歴史があること、③高品質でそれに相応しい価格であること、④人から人に手渡しされるものであること、⑤そのポジションをたかめるためにマーケティングに厳しい自己規制をおこなっていること、⑥創業者、あるいは経営者の人間性がみえること、⑧世界的であることの8ポイントである。資生堂の企業ブランドは大体この条件に当てはまる。
*いったん会社を壊して作り直す、代表取締役前田社長の口癖である。
*日本国内化粧品市場は既に飽和状態である。2010年の中国化粧品市場は1兆2000億円になると予測されている。この中国市場の攻略なくしてグローバル化への道はなく、中国への第一歩が資生堂にとって大きな成長の鍵になることは間違いない。
*資生堂のスローガンは「日本をオリジンとし、アジアを代表するグローバルプレイヤーを目指す」ということである。
*ブランドには2種類ある。限られた流通チャネルの中でより深く顧客とつながっていこうとする顧客接点深耕ブランド、そして、より幅広いチャネルで販売される顧客接点拡大ブランドである。
*日本国内の化粧品市場はここ数年で2兆円規模になっている。
*当時の中国では、サービス精神という概念が資本主義社会でのそれとは大きく異なっていた。ここの教育が大切である。
*中国では、欧米的な海外進出方法はあまり歓迎されない。人としての信頼関係の構築こそ中国市場での確固たる地盤づくりに必要なことである。