あらすじ
シメキリ迫る非常時に、なぜか創作料理を作ってしまう。そんな逃避の日々を綴った、著者初の私的料理エッセイ。連載時の文章に加筆し、描き下ろしイラスト多数と、新作『めしまんが』も収録! ―「何も今作る必要はない。だが、そんなときにこそうずくのが逃避の虫である。仕事が遅れるかもしれない、担当編集者に申しわけない。そう思う気持ちこそが、なによりのスパイスだ」(本文より)
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戦車!ものすごく共感!こんな夫が欲しい。
今日から好みのタイプに「吉田戦車」を加えます。
祖母から伝授された「焼きピーマン」が載っていてびっくり。
さらに、「このピーマンなら、ピーマンが嫌いな子供は育たない!」と常々思っていた私の予想通り、戦車も「ピーマン嫌いが理解できなかった」と語っている。
最近自炊率が低下していたが
このスタンスで
・家にある食材を
・簡単だけどひとひねりして
・妄想を織り交ぜつつ
・酒も飲みつつ
・一人で
楽しく作れそうだと思った。
Posted by ブクログ
面白かった!
古本屋で100円(申し訳ない)
『出かけ親』や『おかゆネコ』『忍風肉とめし』など私の愛読本で、
戦車味の食事がよく出てくる漫画が大好きなのだが、
そのオリジンが窺える一冊。
シメキリ迫る非常時に、なぜか創作料理を作ってしまう、
そんな逃避事情のエッセイである。
確かに、学生時代は試験前になるとお部屋の模様替えしたくなるとか、
そういう類の逃避、当人は大変だが、
傍観者は面白いの一言である。
一品一品に料理の写真とイラスト、そして面白いエッセイがつく。
なんかこう、なんべんも読んでまう、、
そう、最近ハマっている『漬け物お国めぐり』に近い
なんとも癒されるというか、作ってみようと思わせられるナニかがある。
料理写真も、本当に吉田シェフが作ったものを撮っているように見える。
本当にそうだろうか?
というのも、
去年N*Kのサラメシ(今年3月で終了)に
仕事現場が特集されて、私もちょっと協力することがあった。
ということで、撮影をそばでみていたんですが(結局私もちらっと映ってました草)
あの、料理のインサートは
別の日にプロの料理職人さんが精巧に再現した料理を作って、それを撮影してた。
えぐいな、、と思ったのを思い出した。
確かに、別の時間とか別日に撮らんと、仕事中の飯ですし。
ともかく、
料理人の料理作った後
たっぷり撮影時間のある状態ならば、
本人が作ったものを撮ってるとは思うんですが
さすがに、締め切り前に作って撮っているのではなくて、
締め切り前に考案され作られた品を
再現しているとは思う。
という、どうでもいいことを考えたりしながら読んだ(笑)
普段作って食ってるものも多くて(笑)
妙にウケたんだが、
小松菜の浅漬けとか、つくったことない!!
小松菜が妙に安いので、こんど作ってみよう!!とか
思ったりとか、妙に実践的にも役に立つ本なのである。
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ショウジ君の後継は戦車しか無いと思ってたけど、この本を読んで確信!
戦車の凄いトコロは食べるだけでなく作る過程があるトコロ、食いしん坊で酒飲みは戦車を見習って生きるべし。
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2021/09/05
「一度食べたいと思ったら、がまんできない」いじきたないつわりの症状!今だとアウトな表現(笑)
つわりではなくても、女子には生理というものがあり、、生理前はいじきたない排卵の症状というものがある。
わたしはドーナツ、からあげ、インスタントラーメン、トンカツなど絶対食べたい!何がなんでも食べたい!となる。
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伝染るんです、の作者様が料理をする事に、何故かすごく違和感を感じましたが、紹介された料理はとても美味しそうでした。逃避めしの逃避って、つまり奥様からの逃避だったのかしら?と思いました。
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締切や仕事から逃れる「逃避」かと思われます。
料理研究家や料理人の書くエッセイなら、読んでいるうちにおいしそうとお腹が空いてくるのですが、この本で紹介される料理は正直、微妙。
けど、なんかちょっと真似して作ってみたいような気になる料理がちらほらと。
登場するのは基本、自分のために作る料理の数々。
手の込んでいそうなものもあるけど、簡単に作れるものがほとんど。そして使った材料は紹介してあるけど、分量や詳しい作り方は割愛。真似たければ勘で真似るしかないです。
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こちらは戦車さんのいわく駄料理、多分締め切りとかからの逃避に思いつきで作った料理たちの紹介。手の込んでるものから素麺に梅干(ただし伊藤先生お手製)いれただけのものまで、本当にその時の気の向くままのびのびと作られている感じがして赴き深い。家事としての料理とまた全然違って面白い。
中に駅弁風につくってパッケージまで描いたものもある。凄く可愛い。
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食べ物エッセイを探してたら出会いました。
なんや楽しそうやな!そして適当だがちゃんと作ってはる。
ほぼ日で連載してたものやそうです。
「味覚極楽」読もう。
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誰でも作れそうな簡単料理が、ゆるい感じで紹介されているのが良かった。「どこで買うんだよ!?」みたいな材料や調味料は出てこないし。紹介文と材料がミスマッチ(校正ミス?)なメニューが二つあったが、なにせ戦車さんだから、それすら「味わい」と感じられた。
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吉田戦車の言う「逃避めし」とはかなり論旨が違うのだけど外殻はものすごくわかる。
何かに追われているとき、行き詰まっているときに料理をすると何かの浄化作用があってすっきりしたりする、わたしの場合。
逃避めし79で吉田戦車が言っている「適当でいいから、基本さえおさえれば、自分の身を養うシンプルな食事は自分でまかなえる。こんな程度のもんでいいんだよ」
「今赤ん坊がいるわけですが、10年後は10歳になります。その時にたとえば親の留守中、一人で冷や飯に味噌汁をかけて一食とすることができるような”食う力“を身につけてくれたら、どれほど安心なことでしょうか」という一文に吉田戦車なりの食べるという側面の生きる哲学を見た気がしました。
またそれとは別に、あとがきで吉田戦車が「今の台所は妻の台所だ。一つの台所に二人のシェフが君臨することは不可能なのだ。」という文章が料理を作る人だからこそわかる「自分の台所ではない」場所への敬意と遠慮と歯痒さが伝わってきてとても共感できた。
Posted by ブクログ
現実逃避したい気持ちだったからでしょうか?それとも、吉田戦車という名前に懐かしさを感じたからでしょうか?まぁどちらもなんですが、そんなこんなでたまたま手にした本書は、「ほぼ日」連載コラムのまとめ本らしい。
(「ほぼ日」って贅沢なサイトだな)
ちんまりまとまった男メシって感じで、地に足ついた感がなんとも言えず◎。
挿絵の脱力ぶりもやっぱり◎。
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ものを創造しながらちゃんとめしをつくって食う人は無条件でよいと思う。なんでこの本を読もうと思ったのか、まったく覚えていないが、とてもとてもよかった。愛の本。
Posted by ブクログ
わたしはかつて、試験前には部屋の模様替えをしたくなっていた。そんな時に吉田戦車は飯を作る。それが逃避めし。
もしかしたらこの人はものすごく本能に忠実な人なのかもしれない。
ありあわせの物で、時に時間をたっぷりかけて作る謎な男の料理ばかり。
しかも詳しいレシピなんて一切ない。
作った食べ物に関するエピソードやストーリーを吉田戦車のシュールな視点から読ませる。それだけ。
この本を読んでいると、吉田戦車にとって料理が日常になっているんだなと強く感じる。
言うなれば主夫目線とかになるんだろうか?
料理が好き!とかそういうんじゃなく、淡々とオリジナル料理を作って食べる。それを淡々と吉田戦車が書くから面白い。
Posted by ブクログ
読むと、無性に料理をしたくなる本。普段は皿洗いくらいしかしない自分でもそうだったので、料理をする人はなおさらじゃないかと思う。
正直あまり美味しくなさそうなメニューでも、なんとも楽しそうな食事に見えるところに、吉田戦車のセンスと文才を感じた。
難点を言えば、本編が唐突に始まるので、前置きがほしかった。それと「逃避めし」というタイトルの説明も。ついでに加えると、第一刷には材料を丸ごと間違えている派手な誤植もあった。
まとめると、内容はとても面白いけど、編集がちょっとヌルいように感じた、ということです。
Posted by ブクログ
吉田戦車のエッセイは相変わらず力が抜けて楽しい。ひょうひょうとして思わず片頬笑いをしてしまうのだが、何故か漫画では自分と呼吸が合わないようだ。今回のエッセイは仕事場で締切に追われながらも何故か現実から逃避するために自炊した料理を写真を添えて説明したもの。仕事の最中にする男の手料理だけあって決して手の込んだものでもなく、また美味しそうでもないのだが、それも含めての味わいだ。
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差し迫った時に限って別のことがしたくなる。
そんな時に著者が思い立って作った料理の本だ。
しかし料理本といっても、詳しい作り方が載っていたりする訳ではない。
その経緯や感想が中心となっている。
著者の言うとおり、料理はポイントを抑えて勝手にどうぞということなのかもしれない。
この点には強く共感したなあ。
ところで読んでいる内に、著者の『ぷりぷり県』という別の漫画に斬新な料理が載ってたのを思い出した。
最初の方に限って実は旨いんじゃないかなと勝手に勘繰っていた訳なんだが、この本の料理とB級感が共通してるのかもなと思ったりする。
B級といっても別にランクが低いとは思わないが。
筆者があとがきに書いているが、自分も金がないなりの自炊ってのにこだわりを持ってみるのもたまにはいいかなと感じた。
Posted by ブクログ
吉田戦車さんの漫画は一度読んだ気がするけどよく覚えていない。
年下の子に勧められたのだった。
今回はマンガでなくまったくの食エッセイ。
男一人暮らしの台所。なぜ逃避?と言えば、仕事から・妻から、逃げて主になれる場所と時間だから。
こんなに楽しく材料選びから後片づけまでできる男性がいるだろうか?
おまけに妻のご機嫌もとりつつ。
この逃避めしが作れなくなったのも、結婚して妻に育児に協力せよ(すでに家事はしている)と一人部屋を手放すよう指令が下ったからだ。
表紙に吉田さんの作っている様子が写る。
すぐそこで作っているよう。
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吉田戦車氏の料理エッセイ、ということで期待して読みました。
締切から逃避しながら自分のためだけに作る...というシチュエーションが素敵。料理は妙に真似したくなるものばかり。挿し絵がまた面白い。お弁当の包み紙再現が、好きです。
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逃避めし、とは漫画家である吉田戦車が仕事場で作るごはんの数々。これが意外にもだしやら材料やらちゃんと手をかけられてつくられているのです。忙しい漫画家さんでもこんなに手をかけてるならもっとがんばらなきゃなぁ、とか思っちゃった。
挿絵がかわいい。
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自作の料理を紹介した本。と書くと、なんだかこの本が台無しになってしまうんだけど、吉田戦車流の料理本です。
美食家向けでなく、小洒落たカフェめし的でもなく、男の豪快料理って感じでもなく、フツウの一般家庭で毎日繰り広げられそうなメニュー。といって、主婦向け節約レシピみたいな悲哀もなくて、ご本人の表現で言う「駄料理」「自己満足料理」。
誰かに食べさせるために作るんじゃなくて、基本、自分ひとりが「うまいっ」て食べるためのもの。とはいえ、なかなか手間がかかってるのも多いの。食に興味が薄い私などは、口に入れば良いやって思うけど、味にこだわる人なら、もっと興味深いのではなかろうか。
あと、漫画家さんと同じく、職住一体の自宅にこもって仕事してる身としては、「逃避めし」っていうコンセプトにまず共感できる。集中してて手を離したくないときでもお腹は空くし、煮詰まってるときは食事がかなり気分転換になるし。食べに行く、買いに行く、でもいいけど、作るとなると「調理そのもの」に集中しなくちゃ成り立たないから、意識をそらすにはもってこいかもね。
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最初のメニューが東海林先生のしょうゆ豚の弁当!
私の(簡単!)得意料理で、一気に好印象。
1人台所はあった方がいいですよ。
気ままに料理する!何となく晴れ晴れ。気分の良さ。
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全然ご馳走じゃないけど、とても美味しそう。食事をとことん楽しもうとする姿勢が素敵です。紅ショウガや調味料をいちいち手づくりしてストックしているのは、相当な料理好きですね。
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最近、漫画じゃなく、吉田戦車の文章にハマっているところからの選書。
食べたくなるか…っていうと、そうでもないけど。
相変わらず、文章に関連する、イラストのチョイスは完璧だ。
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漫画家・吉田戦車による料理エッセイ本。
“シメキリ迫る非常時に、なぜか創作料理を作ってしまう。そんな逃避の日々を綴った、著者初の私的料理エッセイ。描き下ろしイラスト多数と、新作『めしまんが』も収録! 「台所に住みたい」「何も今作る必要はない。だが、そんなときにこそうずくのが逃避の虫である。仕事が遅れるかもしれない、担当編集者に申しわけない。そう思う気持ちこそが、なによりのスパイスだ」(吉田戦車)”―帯より。
◇奥州しょうゆ豚弁当
◇鴨入り玉子かけご飯
◇塩ラッキョウカレーライス添え
◇日の丸そうめん
◇ナスひやむぎ
◇チビ太のおでん
◇『ひとまねこざる』のうどん
◇前沢牛の牛鍋
◇ちくわの穴確認弁当
◇大葉味噌 他…
「逃避めし」とは──
・しめきりが迫っているのに、つい作り始めてしまうもの。
・マンガのことを考えることを忘れたくて、作り始めてしまうもの。
・酒を進めるために、そして酒のダメージから回復するために作るもの。
・仕事中の小腹を満たすために作るもの。
・売っている味、プロの味への反抗心から作るもの。
・けっして外では買えない味のもの。
・冷蔵庫や食品置き場をからっぽにしたくて作るもの。
・料理人として妻の優位に立とうとして作るもの。
です(著者談)
逃避めしとは…上記著者談のとおりです。「ほぼ日」で連載されてたんですね。
著者曰く「駄飯(だめし)」を、ありあわせの材料で、ゆるーく作ってる感じがいいですね。ちなみに、掲載レシピは、材料のみの表記で、分量は不明。
ワタシはどちらかというと、伊藤理佐マンガの読者なのですが、著者の意外な文章力に引き込まれました。読み物として、すごくおもしろい!
正直、写真もそれほど美味しそうには見えないし、材料と調理過程を見ても、「作ってみたい!」とは思えないものも多々あるけれど、なぜか惹かれてしまうB級グルメっぷり。
それでも読んでて、作ってみたくなってしまった一品が…「トマト納豆」「豆乳しょっつるシチュー」「ずんだ」「塩バター汁」「鶏豚肉だんごスープ」「ピーマンの脂焼き・みそ汁」。
本書のレビューを書いてるみなさんの文章もまた独特で面白い。
レシピ本としてよりも、エッセイとしてオススメ。
Posted by ブクログ
見開きで1つの逃避めしを紹介。
旨そうな戦車作の料理の写真と戦車の挿絵と、
作り方及びその料理にまつわるエッセイで構成。
仕事場で自分の昼ごはんとして作ったものが多い。
卵を溶いて(味は何もつけず)、焼く。そこに納豆をのせて、卵を半分折り曲げてかぶせてオムレツが完成。青春の味だそうだ。
が。こんな風なものはめったになく、他の料理はすごく手間がかかってる風じゃないのに、なんだか意外と細かい仕事をしていたりする。
そして、冷蔵庫のありものの調味料で味を想像しながらちゃちゃっと、意外とちゃんとしたものを作ってしまっている。
お皿類もなかなかどうしてちゃんとしている。
まぁなんていうか、中年の料理好きのブログって感じかな。
でもね、そこに伊藤理佐だの、赤ちゃんが生まれて仕事場を自宅に統合だの、
自分だけの台所がなくなった…なんてことが書いてあり、
そのあたりに、しみじみと吉田戦車を堪能しました。