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Posted by ブクログ
戦前・戦後のカメラ(主としてレンズではなく、カメラ本体)の歴史を新書の厚さにまとめた良書。
戦前は、太古からのカメラの歴史から、ドイツの有名なライカとツァイスの二大カメラメーカーが製品を販売し、ドイツが敗戦国となったときにアメリカがツァイスの技術者を東ドイツから西ドイツに移送したとかのエピソードなども含めて紹介している。
また、戦後はNIKONとキャノンが技術交流があったほのぼのした時代から、朝鮮戦争でNIKONが圧倒的な技術力を見せつけてスタンダードになることや、キャノンがそれに追いつき追い越せとマウントが次々に変更しながら、追いかける様子が描かれている。このほか、アメリカのインスタントカメラやオリンパスやミノルタなどが技術力で勝負する姿が分かってよかった。
名機と言われるライカM-3の歴史的な位置づけなど、断片的な知識などやカメラの名前だけを知っている者としては、カメラの歴史を知るための入門書として、簡単な仕組みの概説書としても良い本ではないだろうか。類書がないために、このような本がまた出てくれることを望む。