【感想・ネタバレ】アルツハイマー病とは何かのレビュー

あらすじ

アルツハイマー病は、一度罹ってしまったら治せない恐い病気です。マスコミ報道からは、治療法の研究が進んでいるように感じるかもしれませんが、その多くが効果が見られず、中止に追い込まれています。はっきりとした原因も、解明されていないため、今できることは、進行を遅らせる薬を飲むことだけ、というのが実情です。そこで、重要になってくるのが予防。本書では、現在わかっているアルツハイマー病に罹りやすいリスクの数々を一つずつ解説し、リスクを軽減する方法を紹介しました。糖尿病や高血圧を悪化させない方法、効果的な脳トレや運動のススメ、地中海食を食べるなど、具体的なノウハウも満載です。巻末には、失敗だらけのアルツハイマー病研究の歴史も掲載。一冊で、アルツハイマー病のすべてがわかります。

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Posted by ブクログ

アルツハイマー病について、とても良い勉強になった。2014年時点での最新情報が書かれている。
アルツハイマーは、本が書かれた時点では、治療法が発見されていない。認知機能が徐々に衰え、家族すらも認識できなくなり、5年以内くらいに食事や呼吸も困難になり、死に至るそうだ。
本書では、現在判明している、予防に良いとされる食事や生活についても書かれている。ほかに、アルツハイマーになりやすい要因についても説明されている。
また、ここ数十年の世界中の研究者による、研究の試みと失敗の記録が克明に記されていて、とても興味深かった。私たちが普段当たり前のように利用している様々な薬も、このように研究者たちの日々の努力の賜物なのだと頭が下がる思いだ。遺伝子の研究についても、一般人が理解できるように説明されている。
また、健康な人間の体がいかに完璧なものかにも改めて感心した。ごく一部のメカニズムや分子が変異しただけでおかしなことになってしまうようだ。
65歳以上の15%がなるという、極めて一般的な病気なのにほとんど何も知らなかったので、いろいろ勉強になった。研究者の方々には、病気の解明を期待したい。

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2016年01月22日

Posted by ブクログ

最近Time Onlineで書かれていたアルツハイマー病に関する予防的アプローチはこの書籍でほぼ網羅されていた。著者はもともと研究の第一線で活躍し、幅広い見地を持ちながら現在は北海道で家庭医をしながらアルツハイマー病を身近に接してそれを理解に努めている。これまでの科学的なアプローチなども紹介し、アミロイド仮説の熱狂的な時期から新たなアプローチへの変遷までも描きつつ、まだまだアルツハイマー病の真の研究は始まったばかりであると考えさせられた。

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2014年09月18日

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