【感想・ネタバレ】ビッグデータビジネスの時代のレビュー

あらすじ


ソーシャルの巨人たちが群がる“金脈(ビッグデータ)”の核心に迫る
Google、Amazon、Apple、Facebook、Twitter……クラウド、モバイル、ソーシャルの巨人たちが群がる“金脈(ビッグデータ)”の核心に迫ります。本書では、海外を中心とした「ビッグデータ」の活用企業および、活用を支援しようとする事業者の最新動向、「ビッグデータビジネス」を検討する視点、Hadoop などの「ビッグデータ」活用を支える技術やその周辺技術の動向を解説するとともに、企業のIT部門やビジネス部門の今後の課題や役割について詳しく解説します。現状では、まだ「ビッグデータ」および「ビッグデータビジネス」を解説した類書が出ていないこともあり、「ビッグデータビジネス」の全体像と今後の新しいITの潮流をキャッチしたいと考える幅広いビジネス層の方にとって本書は最適な1 冊となると思われます。
ビッグデータビジネスとは
「ビッグデータビジネス」とは、「大量のデータを収集・解析することにより、事業の付加価値をより高めるような営み」を意味し、事業や社会システムの効率的な運用に大きく貢献することが期待されています。今年、データ・ウェアハウス市場のトップ企業である日本テラデータ社が年頭所感で「2011 年はビッグデータ元年」と宣言したのを皮切りに、IBM、Oracle、HP、EMCなどの世界的なIT企業がこぞって「ビッグデータビジネス」に注力していくと発表したことでIT 業界では大きな話題となっています。
AmazonやGoogle、Facebookなどの今の時代を代表するネット企業では実際に「ビッグデータ」を活用し新たなビジネス価値の創出にひた走っており、「ビッグデータビジネス」は産業界全般で進むクラウド利用と併せて、2010 年代の情報・通信分野における最も注力すべきテーマの1 つになることが予想されています。
※本電子書籍は同名出版物を底本とし作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。"

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

このページにはネタバレを含むレビューが表示されています

Posted by ブクログ

ネタバレ

タイトルのようにビッグデータをビジネスにどう活かしていけば良いかということを、技術、リスク、将来性などの視点で丁寧に説明してくれている。

-引用-
ビッグデータの活用を視野に入れた事業遂行を行わない限り、待っているのは激化した競争環境の中での敗北と市場からの退場である。

壁の向こうにある、大幅な効率化・収益性の向上に誰かが気がつけば、あとは「追いつき・追い越すこと」を目指さざるを得ない。そうでなければ、次元の違う競争力によって本業での敗北を喫するだけである。

「ヒト、モノ、カネ、情報」という言葉に示されるように、「情報」が経営資源の重要な要素に数えられるようになって久しい。しかし、いまだ「情報(および、その原材料たるデータ)」については、ヒト・モノ・カネほど、それを取り扱うノウハウや管理意識は成熟していない。ヒトやモノは当然にして費用対効果を勘案して管理されるものであるが、果たしてデータについてそのように考える事業者はどれだけあるだろうか。また、「データの資本回転率」をめぐって経営会議が紛糾するようなことはあるだろうか。死蔵ログは経営資源の無駄遣いであるし、データの垂れ流しは経営の怠慢だ、という認識をもつ事業者が今後は出てくるかもしれない。

0
2013年08月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

技術論ではなく、ビッグデータの現状と今後の展望について書かれている。
ビッグデータビジネスに関わるならとりあえず、読んでみる価値はあると思う。
個人的には以下の視点が参考になった。

・データ イズ キング という考え方
・データ分析による販売促進、だけでなく、データそのものがビジネスになる
・データそのもののマーケットプレイス(売買市場)の形成

本書を読んでSIerも業態の変更に迫られているとヒシヒシと感じる。

0
2012年02月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

現在、バズワードともなってきている「ビッグデータ」をテーマとした本。自分自身もビッグデータのトレンドを研究しているわけですが、要点がきれいにまとまっており、わかりやすく、非常に共感が持てる内容でした。

以下、解釈を含めながらの要約です。

○ビッグデータの活用のポイント
 ・全ての顧客の声に耳を傾けることができる
 ・過去のデータの蓄積から、おのずと顧客の求めるものが見えてくる
 ・細かい、気の利いたサービスに転換することができる

○ビッグデータとは何か
 ビジネスや生活のニーズを満たすために、ITの発展と共に蓄積された膨大なデータ。
 そのデータは
  ・多様に
  ・高解像に(具体的に、詳細に)
  ・高頻度に
 発生してくる

○ビッグデータの活用は、IT活用の第2の壁
 IT活用の第1の壁は電子化すること。
 そして今、多くの企業が直面しているのが第2の壁である、電子化された大量のデータの活用=ビッグデータの活用にある。
 さらに自社内に閉じ困らず、オープンに外部と連携して活用できるか否か、が第3の壁として存在。

○ビッグデータ活用の流れ
 まず、第1に把握・収集すること = データを取得する仕組みが必要。
 第2に、蓄積し、処理可能にすること = ストレージが必要。
 第3に処理・分析すること = アナリティクスが必要。

○ビッグデータ活用の課題
 人材不足 : ビッグデータを活用するには幅広い知見が必要となるが、そのための人材は不足している
 セキュリティ : 個人情報や機密情報管理についてのポリシーを明確にすることが必要となる
 信頼性 : 分析処理の信頼性、その活用のためのリテラシー育成をどうするか、解決が必要となる

○ビッグデータの分類
 ビッグデータはリアルタイム性と影響する範囲によって整理可能。
 リアルタイム性 :
   ストック型 ⇒ 蓄積されたデータを活用
   フロー型 ⇒ リアルタイムに発生するデータを活用
 影響範囲
   全体 ⇒ 組織やコミュニティなど、普遍的に影響するケース
   個別 ⇒ 個々人のニーズや行動に影響するケース

○ビッグデータビジネスの可能性
 効率化のためのシステム開発から、価値創造のためのイノベーションへと存在価値の変革が求められているシステムベンダーにとってはチャンス。
 そのためには、以下要点への対応が必要。
  ・ユーザ視点でのシステム開発
  ・サービスレベルまでを考慮
  ・顧客のビジネスの提供価値にフォーカスし、継続型のサービスを提供
  ・提供のために、特出した技能を提供し、コラボレーションによって相互補完

 また、同時にクラウドベースでのサービスが増えるため、通信業者にとってはビジネスチャンスが膨らむ可能性あり。
 高速通信だけでなく、低速通信の再活用(IOT分野での利用など)により、市場価値をさらに提供可能。

○まとめ
 ビッグデータは新しく作るものではなく、今まで積み上げてきた膨大な情報を活用すること。
 それを死蔵させるか、活かすかの分かれ道にあるのが現在。
 少なくとも、ビジネスや生活に大きな価値観の変化は求められる。

0
2012年01月23日

「IT・コンピュータ」ランキング