あらすじ
どこまでも高い空、太陽に向かってそそりたつ白い尾根。雄大で美しいアルプスのふもとで、おかしな人影が息を切らせています。持っている洋服をみんな着せられ、まん丸く着ぶくれてしまっているその少女の名は「ハイジ」。これから父方の祖父に預けられ、そこで育てられることになっています。それにしたって、この格好はちょっとひどい! これからの育て親も偏屈で有名な人のようだし、ハイジの運命は……!? アニメで有名なヨハンナ・スピリの原作を高瀬直子先生がコミカライズ。色あせない不朽の名作をお楽しみください。
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大好きなハイジ♡
高瀬直子先生が描かれたハイジは、とても可愛いですね♡
この作品の登場人物たちの台詞が、今から半世紀前のTVアニメ「アルプスの少女ハイジ」寄りだったことも親しみやすかった要素にもなりました。
初めておじいさんの山小屋に来たハイジが「あたし、ヤギのように駆けまわりたいんだもの」と全身で喜びを表す姿は、本当に可愛くて大好きです♡
フランクフルトに連れて行かれて、ゼーゼマン家で暮らすことになったハイジを“アーデルハイド”ではなく“ハイジ”と呼ぶロッテンマイヤーさんも何だか新鮮に感じました。
しかし、どうしても山へ、おじいさんのところへ帰りたいと切望するハイジが「山へ帰らせてください!お願いですから、お願いですから、お願いですから……!」と必死に神様にお祈りする姿には涙しました。
そのお祈りの甲斐あって、ハイジが山へ帰ったあとの「冬の家・見取り図」も、とても細やかに描かれているので、まるで私自身がそこに居合わせているように感じられて大好きです。
けれど、仲良しのハイジをクララに取られたと感じ、めらめらとジェラシーを燃やすペーターは好きじゃありません。
何なの、彼女の車椅子を睨みつけながら「エラソーにふんぞり返りやがって!」って!クララは車椅子が手放せない生活を強いられている子だということは、嫌っていうほどわかっているでしょ。ましてや、自分には目の不自由なおばあさんがいるのだから、障がいのある人の暮らしがどれだけ大変なのかは一番理解しているキャラであると思うのに、それだけに残念ですが、ラストシーンの「うれしい顔を見るのが好き♡だから、いつも心の中が笑顔なの」というハイジの心の声に救われた気がします。
どれだけの年月が経っても、どの世代からも愛されてやまないハイジの物語。
私も、これからもずっとハイジ大好き人間です!笑