感情タグBEST3
浅野いにお氏がカバーイラストを手掛けたということで手に取りました。池松壮亮主演の映画も話題の、大人の階段'を無理やり登ろうとする若者たちの心のモヤモヤを描く青春ストーリー。
Posted by ブクログ 2022年06月26日
『記憶は記録じゃない、記憶は時にウソをつく』
大人と子供という曖昧なテーマを軸に、高校生の時を振り返るように話が進む。全体的にシンプルで読みやすいけれど、強いメッセージ性もあって、読み応えがあった。
私は読者を「わからせる」小説が苦手だ。高校生が達観したように語るのも違和感がある。ただ、前提とし...続きを読むて語りてが大人だから、当時そう考えていたというよりかは、今思えばという部分もあったんじゃないかという解釈に思えて、抵抗なく読むことができた。
作中には大人でも子供でもなかったころというキーワードが出てくるが、私自身今でも大人でも子供でもないから、早くドロップを食べなくちゃいけないのかもしれない。
Posted by ブクログ 2011年02月21日
物語の世界にどっぷり浸かったわけではないけれど、主人公の心情と自分の気持ちがところどころリンクして胸が苦しくなりました。
一口に言えば(あくまで一口に言えば、ですが)入江さんとの「ありふれた別れ」の経験から、主人公は自分のことを「大人になったのだ」と思うようになります。
しかし彼が本当に大人になっ...続きを読むたのは、「誰かのために泣いても、自分のためにはもう泣かない」と誓った時なのかなーと僕は思います。どんなに「大人になった」と思っても、そこから何も変わらなければ子供のままなのですから。この誓いは彼の大人としての第一歩でしょう。
そして大人になった彼は、ハルと「始めることから始める」のです。
僕はもう主人公の年齢を超えていますが、自分のことを大人になったと感じたことはありません。むしろハルのように「全然、成長できてない感じ」がずっと続いています。でもまずは、始めることから始めたいと思いました。「他の誰かじゃ駄目なんだ」という人はいませんが(苦笑)
入江さんがその後どうなったかを考えると、暗い想像しかできません・・・。
Posted by ブクログ 2010年08月03日
大人ドロップの世界観にはまって一気に読み切ることができました。時間はいつも進んでいて、待ってくれない。一年前の自分と今の自分は違うし、今の自分と一年後の自分もまた違うのだろう。周りにいる人も違うだろうし、常に同じものってないのかもしれない。
青春がさわやかにえがかれていて、読んでいてどこか哀しいけど...続きを読む、気持ちのいい作品でした。一度読んでみることをおすすめします。
今を大事に。Time waits for no one.
Posted by ブクログ 2024年03月04日
私の好きなタイプの小説。学生の恋愛ものと日常系が合わさった感じ。普通の日常の中に少しの非日常が割り込んでくる。その非日常はいつだって綺麗に見える。私もこんな経験してみたい