【感想・ネタバレ】父とヒゲゴリラと私 (5)のレビュー

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Posted by ブクログ 2017年08月14日

やばい。正直、この表現は自分と言う、人間かつ漫画読みとしての浅さが浮き彫りにされるようで使いたくないんだが、つい、出てしまうなぁ、グッと来る良い作品に出逢うと
(1)~(4)、どれも良いんだけど、この(5)は一つ上だ、と感じた、読んでみて
四コマ漫画は笑いたい時に読むが、たまに泣かされちゃうんだよな...続きを読むぁ、ストーリーに
小池先生がどう思うかは分からんが、今、自分の中で、この『父とヒゲゴリラと私』は、MOMOで連載されていた『ゴーゴーダイナマイツ』を上回った
もちろん、『ゴーゴーダイナマイツ』も本気で描いていた、と思う。だから、私も真摯に感想を書けた。どこが負けてるって訳じゃない。もしかすると、一か月後には、『ゴーゴーダイナマイツ』を読み返して、この(5)で流した以上の涙が出ている可能性だってある
だが、今は少なくとも、この作品が上、そういう事として受け入れている
どこがどう良いってのを表現するのは難しいけど、成長と変化、それは大きい
ヒロイン・みちるは、この(5)で小学生になった。環境が変化し、新たな人間関係を築いていく中で、彼女は心の成長を促されるのだろう
子供が変わる事に躊躇うことなく、未来に向かって突き進んでいく一方で、大人組は変わってしまう事に狼狽え、自分から動けなくなっている
子供目線からすれば、こういう大人は滑稽、カッコ悪い、と映るのだろう。しかし、そんな大人組を笑えない年齢に、私もそろそろ、差し掛かりつつある
変えてしまう事を恐れ、現実から目を逸らしたくなる臆病さ、これが芽生えたら、大人って訳じゃないにしろ、少なくとも、心が成長している証拠だろう
一つの恋が花咲く事無く散る一方で、雪の中に埋もれていた心の種が芽吹き出し、迷い、戸惑い、自己嫌悪、そして、小さい喜びと言った感情を蕾に蓄え、花は開くタイミングを窺っている
この『父とヒゲゴリラと私』は、当然、クスクスと笑えるけど、どちらかと言えば、感動してサッパリしたい時に読みたい四コマ漫画ってコトが再確認できた巻だったな
つかささんは、自分が友人に恵まれている事を知り、その上で自分の恋心を受け止めた。この恋心をどうするか、それは当人もまだ、決めあぐねているようだけど、少なくとも、自分と親友を傷つけるような行動には出ないだろう
どちらかと言えば、問題は亡くなった奥さんへの裏切り、これを過剰に恐れている総一さんだろう。こういうタイプの人は、答えが決まり切っているのに、大切な人に気を使い過ぎて、動きたい方に動けない。晃二さん、お兄さんは背中を押したくらいじゃ動かないだろうから、いっそ、ドロップキックでも決めちゃえ
特に、この巻で印象に残ったのは、他のファンと被っていそうで気まずいが、やはり、第69話。こういう、ストーリーの大きな流れのターニングポイントはたまらんぜ。男って生き物はなぁ、大人に自分じゃなったと思っていても、心の揺れが、つい、体を動かしちゃうんだよなぁ。傷つけてしまうってなら論外も論外だが、こんな風に、無自覚で好きなんだって気付いた人の手を握るなら、実にアリ。いやー、下手な少女漫画より、キュンとしてしまったぜ、小池先生
この台詞を引用に選んだのは、感服の極みに至ったので。やっぱ、この課長、一味違うぜ。中途半端にハゲた髪型ってのは見苦しいだけだと思っていたが、この人くらい、中身のある男なら、むしろ、酸いも甘いも噛分け、海千山千な男の魅力を引き立てるんだな。男女の仲は単純なようで複雑、でも、煩雑なトラップは見た目だけで、一本のコードを切るだけで解除できる時もある。中に入ってしまったら、迷路のように見えても、実際は一本道で、ゴールに直行できる時もある

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