【感想・ネタバレ】麻薬と人間 100年の物語――薬物への認識を変える衝撃の真実のレビュー

あらすじ

『NYタイムズ』年間ベストセラー
あなたが麻薬について知っていることは、すべて間違っている。
エルトン・ジョン(歌手)絶賛「ガツンとブッ飛ばされるくらい 衝撃的な一冊!」
話題騒然の映画(2021年公開)『ザ・ユナイテッド・ステイツvs.ビリー・ホリデイ』原作

「読み終えるまで、本から手を離すことができなかった」――ノーム・チョムスキー
「超一流のジャーナリズム。本書のストーリーに身体が震えた」――ナオミ・クライン
「麻薬に関わる人々の人生が生々しく描かれる。本書の知見を取り入れて、新たな政策を考える必要があるだろう」――ロス警察・麻薬取締部スティーヴン・ダウニング
「私たちは麻薬について何も知らなかったと思わせる。100年前から始まった麻薬取締り政策により、ギャングが社会にはびこったこと。両者は補完関係であり、南米の麻薬カルテルをも生み出したこと。麻薬禁止の根拠である依存性については、様々な科学的異論があること。非犯罪化が世界的な流れである現在、実にタイムリーであり、麻薬に対する私たちの認識を変える一冊である」――『タイムズ』紙

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【目次】
はじめに 〝麻薬戦争〟が始まって一〇〇年、そこには想像もできない物語があった
第Ⅰ部 〝麻薬戦争〟の始まり
第1章 アメリカvs. ビリー・ホリデイ
第2章 禁酒法が終わり、ギャングの新たな資金源として麻薬が注目される
第3章 アンスリンガーは、いかに「麻薬戦争」を世界に広めていったか?
第4章 麻薬密売ビジネスを確立した男、アーノルド・ロススタインの最期
第Ⅱ部 麻薬をめぐる犯罪の実態
第5章 ある麻薬密売人の物語
第6章 警察官たちは語る
第7章 巻き添えで死んだ人たち
第Ⅲ部 麻薬戦争の最前線
第8章 依存症者は刑務所でどのように扱われているか?
第9章 「切断した頭が動いているのを眺めてたよ」メキシコの麻薬カルテルの殺し屋
第10章 麻薬戦争まっただ中のメキシコの日常生活
第Ⅳ部 不都合な科学的真実
第11章 動物も麻薬を求める
第12章 なぜ依存症に陥る人がいるのか?
第13章 依存症は、薬物が主な原因ではない
第Ⅴ部 〝麻薬戦争〟から平和的共存へ
第14章 カナダ・バンクーバーの麻薬政策を変えたホームレスの依存症者
第15章 依存症者に麻薬を処方する、英国とスイスの取り組みの成果は?
第16章 ポルトガルの実験は成功したのか?
第17章 大麻の合法化、ウルグアイ大統領ホセ・ムヒカの決断
第18章 マリファナ論争
おわりに 麻薬戦争をめぐる旅で出会った人々、そしてアンスリンガーの後日談
日本語版補章 日本の「麻薬戦争」と〝麻薬神話〟
訳者あとがき
参考文献一覧

ヨハン・ハリ(Johann Hari)(著)
1979年生まれ。英国出身で、欧米で活躍するジャーナリスト。世界的なベストセラーを次々と生み出している。国際的人権団体アムネスティ・インターナショナルの「ジャーナリスト・オブ・ザ・イヤー」に2度選ばれた。本書は、『ニューヨーク・タイムズ』『サンデー・タイムズ』などでベストセラーにランキングされ、世界18ヵ国に翻訳されている。また、本書を基にしてTEDで行なった講演「あなたが依存症について知っていることは、すべて間違っている」は、他のウェブサイトの配信を合わせて4000万回以上、視聴されている。本書を原作として、ハリウッド映画『ザ・ユナイテッド・ステイツ vs. ビリー・ホリデイ』が制作され(2021年公開)、大きな話題となっている。監督はリー・ダニエルズ(アカデミー賞2部門受賞の映画『プレシャス』を監督)。

福井昌子(ふくい・しょうこ)(訳)
立教大学法学部卒業後、企業勤務、英国留学を経て、現在、翻訳家。主な訳書として、コンドリーザ・ライス『ライス回顧録――ホワイトハウス 激動の2920日』(共訳、集英社)、パコ・アンダーヒル『彼女はなぜ「それ」を選ぶのか?――世界で売れる秘密』(早川書房)、キク・アダット『完璧なイメージ――映像メディアはいかに社会を変えるか』(早川書房)、バリー・R・コミサリュックほか『オルガスムの科学――性的快楽と身体・脳の神秘と謎』(作品社)、ラジ・パテル『値段と価値――なぜ私たちは価値のないものに、高い値段を付けるのか』(作品社)ほか。

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Posted by ブクログ

麻薬はもともと、社会の中に広く流通したものだった。一定の依存性はあるが、他の嗜好品と比較しても特に危険とはいえないものも多かった。

しかし、アメリカの政府の一機関のトップが自身のトラウマから来る恐怖心と、自らの組織の存在意義を高めるために、危険性をアピールし根絶が必要だと運動を始めた。
違法にしたことで、麻薬カルテルが生まれ、マフィアの犯罪が増加した。
麻薬も種類が多々あって、物によるとはいえ、本当は薬として流通をコントロールした方がはるかに有益だという本。
作者は説明が巧みで、読者の理解が段階的に進むように書いてくれる。理解しやすく、目が覚めるような面白さ。
アメリカの無理強いって今に始まった事ではないんだな、としみじみ思う。

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2026年02月25日

Posted by ブクログ

読んだ!
ハリー・アンスリンガー、なんてことしてくれてんだよ!
こだわりや偏見に囚われた(科学的根拠を知らない、あるいは無視した)政策を推し進めて定着させてしまうことの、大問題、大弊害!
仕事が出来てしまうひとゆえに、さらなる迷惑!
こんなひとが、組織のトップに立ってしまうことが無いよう、監視すること、またその観察眼・自分で"おかしいのでは?"と思える感性や思考、そして思想を、常日頃から養っておかないといけない、と思わされます。
歴史的大迷惑!

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2025年10月03日

Posted by ブクログ

物質・行為・対人を含めたあらゆる「依存」は「耐えきれない痛み」✕「孤独」が重なった時に生じるというあらゆる科学的データを元に、全世界の薬物戦争について考察した一冊。素晴らしい。巻末の日本語版に加わった日本についての補足章も非常に納得の行くものだった。大傑作。

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2024年06月14日

Posted by ブクログ

「USA VS ビリー・ホリデイ」を観て知った本。薬物は一回使うだけで中毒になると聞かされて育った世代なので目から鱗だったよね。
面白かった!米国での公民権運動に関する知識があるとより理解しやすいと思う。
大麻とマリファナの違いもよくわかっていないのだけれど、週末に友達と集まって、今週の監視役を決めて、残りのみんなでマリファナを楽しむとか、現代日本に必要な娯楽のように感じた。そして、そんな友達がいれば、薬物は必要ないというのもよく分かる。

予算が足りない中、どうしてもこの本の邦訳を出したいという関係者の熱意が伝わってきた。ボランティアで校正の手伝いとかしたのに…。

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2022年03月27日

Posted by ブクログ

翻訳も秀逸、一気に読んだ。社会的なつながりの希薄さから生まれる問題について、今後わが国でも真剣に議論される必要があるように思う。

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2022年03月04日

Posted by ブクログ

「あなたが麻薬について知っていることはすべて…」
…私に関して言えば、すべて「間違っていました」
以前カナダで「合法化」されたニュースに触れた時、すごく違和感を感じたのに「カナダ人、やっちゃったなぁ…」と思うだけでした。本書を手に取るまでカナダだけじゃないことすら知らなかった。そして効果をあげていることも。
よく知らないことを「常識」で一刀両断するのでは無く耳を傾ける事が大事だと気づかせられました。だってその「常識」は意図的にすり込まれたものかも知れないから。だからこそなのか本書は慎重にレファレンスを示しながら描かれてゆきます。そこに誠実さを感じました。

最後の日本語版補章で日本の問題と、国としてとても恵まれていることに気づかせてくれます。読んで良かったと心から思える本です。

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2021年06月02日

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