あらすじ
おそらく他にない「恐怖」を売り物とする、お化け屋敷。そのプロデューサーとはどんなことを考えて、そのビジネスを成立させているのか?「楽しいお化け屋敷を作りたい」と話す、著者の【緊張と緩和】理論とは。
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Posted by ブクログ
チェック項目9箇所。日本のお化け屋敷は「展示しているものを見る」という形態からスタートしている、その起源は、18世紀後半から19世紀前半と言われている。季節感が強いということは当然、「年間を通して平均的に集客できない」というデメリットを持つことになる、一方で「夏と言えばお化け屋敷」と言われるくらいの強烈なイメージは、ビジネスとしては強みでもある。なぜこれほど他人とドラマを共有したいと思っているのだろうか? それは、自分と相手とが同じ人生を共に生きることに通じるからだ。お化け屋敷とは、恐怖を体験して楽しさを得るアトラクションなのだ。予想はできていてもその予想をどこかの部分で越えていないと、それを怖いとは感じない、ここが、「合わせ」の演出のポイントである。貧乏ゆすりをするのはほとんどが男性である、という研究結果がある、男性は何かの方法を使って積極的にストレスを解決しようとしたり、ストレスから抜け出す方法を見つけようとしたりする、女性はストレスに馴れようとするが、男性はストレスを解決しようとするのだ。「ある国を奪取する場合には征服者は残虐行為を一度で終結させ、その後に民心を獲得しなければならない。逆に恩恵は小出しにして継続的に実施することで民衆の支持を得ることができる」、「愛されるより恐れられるほうが、はるかに安全である」(マキャベリ)。行列の時間は、退屈で不毛なものと考える人たちもいる、けれど、行列はそれほど完全にネガティブなものではない、共感を求めて自主的にできてしまうものであることを考えると、並んでいる人たちはある程度の楽しみをそこで得ているということになる。