あらすじ
死ねないのよ。どうしたって死ねないのよ! 人魚の肉を食べた女と男の、情念の世界。300年死なずに25歳のまま生きることになったという女に人生を絡め取られてしまった私は、この怪奇と狂気に彩られた世界から逃げ切れるか。驚愕の長編小説。
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Posted by ブクログ
借本。
著者の本はこれが初めて。
背筋が「ぞぞぞッ」としたラスト。
最後のシーンだけを楽しむ為に読んでみるのもおすすめ。
暑い夏には、多少の「涼」がとれるかもしれない(笑)
Posted by ブクログ
人魚などの怪異がテーマの作品は好きです。
たまたまタイトルを目にしたので、
試しに読んでみました。
海外のシーンが多く出ていて、ちょっと
旅行した気分!(ずっと家に居ました。)
もう一度読み返すなら、序盤の、
人魚を食べた経緯が書かれている
「『話』を売る女」は好きです。
「食べる」付近で描写がふんわりしたな〜
とは思ったし、ラストシーンも薄々予想が
できてしまった流れが少し残念ではあったけど
中盤のホラー要素や推理要素には
どんどん引き込まれました!
終盤に向かうにつれ、気味悪い愛の形が
浮き彫りになるので、人によっては読む事が
しんどくなるかもしれないです。
Posted by ブクログ
最初は幻想的な話なのかなと予想しました。だけど読み進めるうちに、女の話、血の話、家族の話、呪いの話……顔を変えて読者の前に現れるこの本。私は心底嫌な気持ちになり、不安になり、憎悪を感じました。それでも、私はこういうの好きなのでページを捲る手は止まりませんでした。全くいい刺激です。とくに『話』の所は面白かったです。
"私は日本を追われるようにして当てのない旅に出た。着いた先はポルトガル・リスボン。そこで私は人魚の肉を食べたせいで25歳のまま125歳生き続けている女性と出会う。彼女から話を買うのだが、この女どこか変だ。神出鬼没で付きまとい訳がわからない。蝕まれていくように私は壊されていく。彼女は何なのか、目的は何か。私は彼女から解放されるのだろうか。"
読み終わったときの気分といったら、ネバネバドロドロで、気色悪い。あぁ恐ろしや恐ろしや。
『人魚を食べた女』というこの本、何百年経とうが、平然とどっかにあって、会うべく人を待っていつまでもいつまでも彷徨っていそう。想像したら余計怖い。夜に読んだのが間違いだった…
Posted by ブクログ
一人旅でポルトガルに滞在した緒方は、人魚の肉を食べて不死になったという女の「話」を買う
不思議な女の話は聞くというよりの体験するものだった。しかも後日ふらりと立ち寄った町で再びその女に会い次の話を買い、初対面の花岡という男と二人して恐ろしい目に会う
日本へ帰り日常に戻ろうとするも、女は現われ、人生を狂わされる。
思えば女は過去にもたびたび現われ、自分の人生を操って居たことに気付く。
そして「あなた以上に愛する人はない」と宣言し、女から解放される。しかし、何年かたち、初めてのわが娘を抱いたとき、「この子が一番だ」と言ってしまう
Posted by ブクログ
八百比丘尼モチーフの、300年死ねない女の物語。
前半ぐいぐいと引き込まれ、物語に同化するような感覚すら味わった。のに。
後半のグダグダ振りはどうした。
もったいないなぁ。