【感想・ネタバレ】星の古記録のレビュー

あらすじ

東西の古い文献には日食・星食・流星・彗星などの数多くの天文記録が載せられている.今日,複雑な天文学的計算によって当時の状況を再現してみると,それらの記述が正確であるかどうかがわかる.著者は数々の記録の一つ一つを計算で確かめ,そのなかから興味深い話題を選びだし,昔の人たちが見た星空の世界へ読者を誘う.

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Posted by ブクログ

ネタバレ

大昔の人たちが見た星空を一緒に見るための本。

何百年も昔となると肉眼で見るしかなかったわけだけど、意外と正確なデータが揃ってるなぁと感嘆した。まぁいいように使われたり書き換えられた例もあるにはあるが!笑 この本は初版が1982年...この時には既に情報の正誤が出せる技術が発展していたわけだ。技術革新がすごすぎる。今どこまで進んでいて、どこまで分かるようになるんだろう。

金星の動き一つに世界中の関係者が注目する。杞憂が天が崩れることを心配した取り越し苦労に由来することも知らなかった。いつの時代も遥か遠くにある星空に想いを馳せていたんだなと思うと優しい気持ちになる。

次回の天体ショー(予想)は2031年のしし座流星群。2035年には日食、2062年にはハレー彗星の接近。初めて長生きしたいと思った瞬間だった。

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2026年04月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

" 氐宿(引用注:ていしゅく)はむかし天球上の秋分点があったところで、太陽が氐宿に入ると昼夜の長さは等しくなる(これが西洋でてんびん座と呼ばれる名のおこりである)。太陽が秋分点を通過する前後で昼夜の長さは逆転する。だから、この星宿はむかしから西洋占星術でも東洋陰陽道でも重要視されていた。(ここで一言注記しておくと、現在の秋分点はてんびん座の西どなりのおとめ座に移っている。これは歳差、つまり地球自転軸の首ふり現象のためにそうなったのである。)" p.56

" 日本で年月日の確かな流星記事の初出はつぎのものである。
 舒明天皇九年二月二十三日戊寅(六三七年三月二四日)、大いなる星東より西に流る。すなわち音ありて雷に似たり。時の人いう「流星の音なり」と。またいわく「土雷(引用注:つちいかずち)なり」と。ここにおいて僧旻(引用注:みん)法師いわく「流星にあらず。こは天狗なり。その吠ゆる声雷に似たるのみ」と。(『日本書紀』巻二三)" p.101

" 木星はほぼ一二年をもって天球を一周するので、中国では古来、歳をかぞえるのに利用されていた。そのために歳星の名が生まれたのである。また歳星の一二年周期に起因して十二支のサイクルが生まれたのだが、上文で「単閼(引用注:たんあつ)の歳」とはそのサイクルの第二番目の年の意である。" p.147


天体観測に関する故事を紹介する内容である。伝説や神話の類ではなく、現在から確認できる過去の記録として故事を扱っている。
古代、天文は政変を占うものであり、観測者にとっては命がけのことであった。日本でも古くは七世紀の記録があり、日本の黎明期には諸説あるようだが、為政者が命じて記録を残しているからにはそれなりに威勢をふるった確固たる権力が存在したのであろう。
明治期の日本に西欧が天体観測の協力を求めており、それに応じるために上野から白河までの鉄道を突貫工事したとか。このとき写真撮影も行われたが感光方式は湿式で、となれば『乙嫁語り』と同時代ということになる。近代は本当に時間の流れが早い。いろいろなことが同時に進行している。

素人が雑学的に楽しむには詳細に入りすぎ、また導入説明に欠けるが、これは読み手の問題。興味のないところを読み飛ばしてもロマンあふれる読み物であった。

土雷は『孔雀王』で知った概念で、黄泉の国で腐敗したイザナミに宿っていたことは調べて知っていたが、なにを象徴するものなのか知らずに来た。隕石の飛来する音に由来するものらしい。天狗も同様であるようだ。

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

新聞での紹介本。古い文書で残された星の記録を現代の科学で確認する。中国や日本で星の記録があったが、西欧ではあまりないというのは星と政治との関わりに関係あるのかもしれないということを考えさせる本である。最後はコロナ観察での明治時代で終わっている。

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2026年04月30日

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