あらすじ
複雑で難解になりがちな統計学に基づいたデータ分析の基礎知識を俯瞰的に理解してビジネスに活かせるようになるのが本書の狙いです。数多くのデータ分析プロジェクトの現場では、「ビジネス」ありきではなく「データ」ありきの曖昧な態度でデータ分析に取り組んでしまい、うまく行かなくなるケースが多々あります。
ビジネス領域におけるデータ分析は、企業戦略・戦術や業務プロセスでの意思決定を支援するためのものです。いかに画期的な分析結果が得られても、それがビジネス活動に影響を与えられなかったり、成果につながらなければ人材やシステム投資の無駄遣いです。
「データ」ありきではいけない。こうした著者の思いから、データサイエンティストになりたい人だけでなく、一般のビジネスパーソン、例えば、マーケティング部門や経営企画部門、営業部門、IT部門などに属する方にも読んでいただけるよう、「データ分析の基本」を具体的な事例を交えながら平易に説明しています。
【特徴】
・日本屈指のデータサイエンティストによる書き下ろしです。
・この1冊で、ビジネス活動に役立つデータサイエンスを一通り理解できます。
・日々の生活で体験する身近な事例から先進的な企業事例までを具体的に紹介します。
・統計学に基づいたデータ分析の基礎知識を平易に解説します。
・巻末に「図解 統計の基本」を収録しています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
データサイエンスにもっとも必要なものは、KKDである。
つまり、勘と経験、そして度胸である。
データサイエンスというと、データから有益な情報を見つける、
とっても理系な雰囲気のある内容かと思ったけど、
本のほとんどの内容は理系には直接は関係ない
話なのが面白かった。
つまりはデータを扱うのは人間なのであって、
科学ではない、ということなのだと思う。
著者はニューヨークに仕事で行ったことが大きな自慢らしく、
「そういった経験がデータサイエンスに最も重要」
というように感じるところもあった。
「データサイエンスの書籍」としてとらえるよりも、
「データサイエンスを仕事にしている人が書いた
ビジネス本」という立ち位置として見ると、
これはこれで面白い本だと思う。
ちなみに、出てくる数式は大学2年生程度なので、統計学としては教科書に出てくる基礎レベルかと思う。
Posted by ブクログ
最初は、アクセンチュアの宣伝かと思えたが、途中から統計を基としたデータサイエンスについて事例をもとに説明されていて良かった。
最後は、共感する所も多かったが、受け取り方次第かも
Posted by ブクログ
流行言葉のように言われている「データサイエンス」。その第一人者が、初心者、または、関心のある人に向けての入門書。データサイエンスで何が出来るのか、データサイエンスをすることが目的でなくそれをビジネスに活かすことが目的であること、データサイエンティストに求められるものなど。筆者の想いがよくわかる。実際に取り組んだ事例も紹介されていておもしろい。後半ちょっと難しくなるのは共著なのからだろうか。
Posted by ブクログ
題名の通り、「超」入門
データサイエンスについてざっと理解できる本
筆者はアクセンチュアのコンサルタントで、ところどころにアクセンチュアのツールやコンサルの宣伝が入ります(笑)
それはとりあえずおいておくとして、ざっくりとデータサイエンスって何?ビジネスにどうつながるの?っといったところが語られています。
しかし、ここでもやはり統計学が出てきて、そこはちょっときつい。統計基礎を理解していないとたぶんついていけない感じです。
まず、データを操るために必要なスキルとして
(1)データを活用としたビジネスを企画する力
(2)データサイエンスを支える統計知識
(3)アナリティクスを実現するITスキル
と整理しています。
この辺はよくセミナーなどでも聴く話です。
本書の中でもこの3点について、ブレークダウンして説明しています。
さらに、セミナーでもよく出てくる話ですが、データありきの分析は失敗するとのこと。
そういった意味では58ページに記載されているマーケティングデータの分析プロジェクトの全体像のチャートはヒット!!
まず、発射台・標的の設定として、現状分析、課題定義、目的設定を行うこと。
そして、データ解析として、探索的データ解析やモデリングを実行。
最後に、分析PDCAの高度化として、計画、実行・評価、改善のサイクルをまわす
となっています。
さらに本書のもうひとつのヒットはデータ分析の全体像を描いた構造化データサイエンスモデル(巻末に詳細)
これも分析手法含めて整理されていてよいです。
最後に、データからイノベーションを生み出す3か条として
・適当な解で満足してはいけない
・普遍的だと思われている事業であっても漫然と処理してはいけない
・妥協せずにやりぬく
耳が痛い...
ということで、統計学を知らない人にとっては、ちょっときつい章がありますが、それ以外は読み込めるものと思います。
入門書としてはばっちりです!!