【感想・ネタバレ】虫とマンガと日本人 養老孟司のキャラクター論のレビュー

あらすじ

超・巨大ビジネスに成長した日本のエンタテインメント産業。その躍進を支えているのは、世界と比べても突出して数多い「キャラクター」たちです。なぜ日本のキャラクターは、こんなにも多様性に溢れ、どんどん増殖するのでしょうか――。その疑問を、メディア論が専門の柳瀬博一さん(東京科学大学リベラルアーツ研究教育院教授)が、大の“虫好き”“マンガ・ゲーム好き”な解剖学者の養老孟司さんにぶつけました。「虫好き」な国民性、図鑑などの出版文化、日本語の構造、生物多様性、宗教観までもが影響している――!? 知の巨人が解く、日本人とキャラクター論をお届けします。 〈本書の主な内容〉●日本人はなんでも「図鑑」にしちゃう ●AIもキャラ化し、「チャッピー」呼ばわりです ●日本人は「ムシ偏差値が高い」 ●人間はゲームをするように生まれているんです ●キャラクターのルーツは、やはり「鳥獣(人物)戯画」でしょうね ●日本人は「違い」にこだわります。だから、あらゆる生き物を細かく分類し、どんどん新種を増やすんです ●江戸時代の絵師たちは、種がわかるくらい精密に、生き物を描きました ●日本の“マンガ語”が今や、意味のある「記号」として、世界に受容されています ●人種も国籍も、性別も、個々の「違い」を認めて、並列して一緒に暮らす。日本のコンテンツが世界から注目されるのは、一つの希望かもしれません

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Posted by ブクログ

 読む前は日本と欧米のキャラクター文化の違いなんて考えたことがなかった。たしかに日本はやたらにキャラクターが多い。「ゆるキャラ」が流行り出してからは、各県や自治体が一斉にキャラクターを作り始めた。こんな国は他にない。
 本書の指摘の通り、そして多くの読者の想像通り、これは多神教文化と関係しているに違いない。事物の数だけ神様がいる。八百万の神というのは、それ自体がすでにキャラクター化だ。この神様を妖怪に変えると水木しげるの世界になる。なんだ、日本人は大昔からキャラクターが大好きなんじゃないか。
 文字は英語でcharacterだが、漢字はまさにキャラクターの宝庫だ。寿司屋に行くと湯呑みに魚の漢字がたくさん書いてあるが、魚の数だけ漢字を作ってしまえというキャラクター思想である。
 面白かったのは、日本にはなぜGAFAMが生まれないかという話。あれは一神教の産物なのだ。彼らは神を志向している。それぞれのプラットフォームの中では、自分が神なのだ。日本ではソフトバンクや楽天がマネをしているが、GAFAMになれないのはやはり日本人だから一神教になりきれないのかもしれない。

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2026年09月18日

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