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(「普通」はすなわち「負け」とは?)……私が社長になったころの旭酒造にとって、酒蔵商売の”正攻法”とは、一生懸命に酒屋さんを回って人間関係を築き、酒を売ってもらうことにありました、それが、一般的な酒蔵のスタイルだったのです。酒蔵といえども企業です、企業である限り社会に貢献しなければ存続する価値はない。「徹底的に『美味しい酒』を造ろう」それは、挑戦という名の、さらなる困難に足を踏み入れた瞬間でした。
(追いこまれてこそ?)……「自分で造ろう。そうすれば、今まで杜氏に遠慮して安易に流れていた酒造りも、したいようにできる。挑戦できる!」経営に集まって来るお客様の声を、そのまま酒造りに反映できる、妥協のない酒造りに挑戦できるようになるのです。
(経験と勘は数値化?)……従来の杜氏の経験と勘に任せた製法だと、人の手によるため案外いい加減な調整になります。
(がんばらない仕組みって?)……組織は回り続ける性質を持っているので、小さなミスに気がついても、それを隠ぺいし、組織を維持しようとする力学が働くからです。とにかく、ミスは絶対起こさない! といきがるのではなく、人間は必ずミスを起こすという前提で、それを早く発見して速やかに対応できる仕組みづくりを、課題として感じています。「眦を決してがんばる、なんてかんがえなくていいから。シラーッと決まった仕事を毎日こなしていけばいいから」そう社員にもよく話しています、それでよい酒ができる設備と技術を追求する環境を準備するのが、社長である自分の責務だと思うのです。
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他の有名経営者さんの話にも共通することとして、自社のことだけでなく業界全体、地域全体、日本全体のことを考えて使命感を持って行動していることが印象的であった。パーパス経営と繋がってくる。
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獺祭がどのようにして日本を代表する日本酒になったかの回顧録。
品質にこだわりを持ち、そこを譲らないこと。
人と違うことをやる事。
それ以外はなんでもオッケー
下二つが他の酒蔵にない事なんでしょうね。
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資源を見極め、純米大吟醸のみをターゲットとする。
杜氏を廃止して、自ら各種工程を可視化・定量化して、とことん品質の向上に努める。
徹底した酒米の磨きにこだわる。
地元ではなく、東京もしくは世界への販路拡大を目指す。
まさにニッチャーの経営戦略。
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獺祭で有名な旭酒造の社長の著書。
成功談も失敗談もがっつりと語っており、とても参考になった。
思えば自分も常に逆境ばかり。
昔は嫌だったけれど、最近は楽しめるようになった。
逆境だからこそ、出来ることがあるはずだ。
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借りた本なのでレヴューを残しておく。
日本酒「獺祭」の旭酒造社長の桜井氏の著作
社長になってから獺祭を生み出して、現在、社長のこれからの展望を書き記したもの。
おいしいものを作る
マーケットをしぼる
品質の安定化、数値化
→数値に落とし込めない世界がある、神業の世界
最後は人の手、口、五感で決める
95点をめざしても85点であったり
科学であるけど、科学でない
ワインとは違う価値観で日本酒を考える
世界中どこに出しても変わらない獺祭の味
国民性、歴史、風土、地理
→海外でも日本酒の保存法、飲み方を含めて広めていく、日本文化の伝承
細部にこだわることが日本的
→ゆえに伝統的な技法であったり、方法論に注目があつまる
本質をわすれてはいけない
山田錦の供給量を増やす
行政は補助金を出すが、そうではなく、行政が積極的に広める努力
日本人こそ、もっと日本酒を理解するべき
発信すること
作って売るだけではなく、あじわってもらえる環境づくり
京橋獺祭BAR
わかりやすい伝え方、常識を疑う。伝統との葛藤。スパークリング、コルク
経営者は育てられない
いずれ自分の手から晴れて息子のものになる
恐れ、怖さ、、、
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日本酒が好きなので、奥トレで交換してもらったこの本も一気に読ませてもらいました。獺祭が生まれるまでにこんな苦労や工夫やあったんだって読みながら、それでも諦めずに結果につなげてきた著者の努力に敬意を覚えました。そして、何度も酒蔵見学している小澤酒造や酒蔵で働く友人の仕事を垣間見ることができて、さらに日本酒に愛着を持った一冊でした。最後の一節、「逆境をはねのけるのは、私たちにとって慣れた戦い」と自分も言えるよう頑張っていきたいと思いました。
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獺祭はうまい。
日本酒通ではないが、飲みに行くと置いてるかチェックしてしまう。
八海山や久保田が好きでしたが、飲みやすいので非常に気に入っています。(今も獺祭しか飲まないと言うわけではない)
タイトルの通り読めば読むだけご苦労されたというこちがわかります。
古くから続く業態、業界でそれを変革するのは難しいと思います。
が、それをやるんだと強く思う人がいれば、絶対に出来ないとは言えない。諦めたらそれで終わりだし。
日本の文化を世界に知ってもらう、日本酒を美味しいと思ってもらうために。
目的が明確になっているから素晴らしいのかな。
自分自身が祖父の代から続く事業をかじりもせずに放棄してしまった。業界的に厳しいから気にしなくてよいと言われたのだけど、親は寂しかったかもしれない。
今更ではありますが、それも自分が選んだ道。そこできちんとやれること、やりたいことを諦めずにやりきることが親孝行かと思い、頑張っていこうと思う。
磨きが味を変えるなんてことを知ったのも、このお酒のおかげ。世知辛い世の中だけど日本を応援したい気持ちって大事だ。
これからももっと美味しいと思えるものに出会えることを楽しみにしています。
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かなり苦しい経営を迫られた過去をコミカルに綴っているところがすごい。誇張なく表現されていて、読みやすかった。日本酒業界低迷の理由を客観的に分析して、今後の方針を具体的に示しているあたりは見習える部分があったと思う。
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日本酒業界に彗星のごとく登場した獺祭。
しかし、彗星のごとく登場したのには、様々なストーリーと旭酒造の並ならぬ努力があった。
経営という観点でも学ぶべきところは多いし、米の生産における国の施策と問題点、TPPにおける思いなども参考になる。
そして、なにより、杜氏や蔵人のいない数値管理した製造工程にかなりインスパイアされた。
かなり面白い書籍だった。
日本酒の国内での軽視、ワインと同等のブランディング戦略なども興味深い。
メモ
こだわったのは、社内(特に製造部門)の熱意をいかに維持できるか、という点でした。
〜中略〜
ビール製造は、すでに技術的に解明されている点が多く、原価低減や品質の安定など以外に、技術を工夫して品質を高めていくという目標を設定しにくい面があります。それだけに、彼らを「数年経ったら儲かるから」という希望的観測による動機付けだけで、目標も挑戦もない事業についてこさせることはできません。
■目次
はじめに
第1章「負け組」の悲哀を忘れない
第2章 大失敗から学ぶ
第3章 捨てる勇気を持つ
第4章 「できること」と「やるべきこと」をはき違えない
第5章 常識や慣習にとらわれない
第6章 伝統が持つ奥深さを侮らない
第7章 発信しなければ伝わらない
第8章 打席に立ったからには、思い切りバットを振る
おわりに
資料/日本酒ができるまで
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30年前、傾きかけた酒蔵を杜氏に頼らない、年に複数回仕込むなどの、方法により大人気の日本酒メーカーになった。ますます獺祭のファンになつた。獺祭スパークリング、飲んでみたい。
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獺祭という日本酒の会社の経営者。
杜氏が夏は働きに出るため、冬に日本酒を作っていたという習慣を杜氏を雇うことでなくす。
米の仕入れ先の組合の圧力から抜け出すために、そこからの仕入れをやめた結果、全国的に伸びていく力となった。
機械化で解決できることは解決し、人でしかできないことは人で行う。
人でしかできないことをわかっている、その域まで達してみたい。
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獺祭の社長によるここまで来たぞという自叙伝的な本。個人的には同郷として応援しているんだけど、一方でワインと同列視されるところまで日本酒を引き上げた原動力が知りたかった。その答えは、逆境と挫折の積み重ねの中で見えた、本質への集中に他ならない。地ビールなどにも手を出し倒産寸前。杜氏にも逃げられ、美味しい酒を作るのに自分と4人の素人しかいなくなったところで、山田錦を自ら作っていくところから始めた。注ぎこぼしを何が男らしいだ!と断罪して、ワイングラスで提供する。こうした型破りを進めるには、背水の陣で向かっていくことしか無い。「頑張らないが、あきらめない」という信条にもあるとおり、辛抱強くやってきたのだろう。
獺祭バー、パリへの進出など、マーケットへの真摯な目も印象的だ。酒の善し悪しが分かっていない等のよけいなバイアスを抜いて、純粋にマーケットのあるところ(東京、NY)、マーケットの肝になるところ(パリ)に資本を集中する。こうした才覚は、生まれ持ったものではないはずだ。目の前の真実から逃げない、まっすぐに立ち向かう。それが最高の財なのかもしれないなと思った。
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桜井博志 『逆境経営』
山口県の日本酒と言えば「獺祭 だっさい」とすぐ出る今日この頃じゃが、昔は経営困難で潰れる寸前までの酒蔵を改革して立て直してく話。
世界に羽ばたく日本酒迄に成長させた経営力は凄いw
あ~、獺祭呑みたいっ!
2014年読破
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獺祭社長の経営の苦悩
どこの蔵も抱える苦悩は同じだなと思った。
獺祭は東京にバーを出店し、海外にも出店するという日本酒ブームを巻き起こすパワーのある会社なのでぜひ頑張ってほしい。
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獺祭が好きで読んでみた。カンブリア宮殿で観た時に概要は知っていたが、どん底ぶりは大変だったんだなとしみじみ思う。そこからの立ち上がりは少し面白味に欠けるかもしれない。本当はあるだろうドキドキさがあまり感じられなかったので残念。
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獺祭が好きで読んでみた
山田錦にこだわり精米歩合をできるだけ低くし
冷やにこだわる。
売れない時期や経営危機があってこその
こだわり
あの究極の美味さがあるんだなと思いました
庵野秀明や柳井さん、
同郷同士で応援している姿は素晴らしいと思う!
獺祭が好きな人は読むべきですけど
興味ない人にはオススメしません。
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日本酒=杜氏というのは当たり前なイメージだが、本書で語られる「獺祭」においては、その常識が覆される。
それは革命的なことではないだろうか。
古くからの伝統である杜氏を廃し、徹底的に管理された体制で一般の社員たちが日本酒を作る。
タイトルの通り逆境に立たされたからこそ生まれた独自の、そして必死な発想が新たな日本酒作りに結びついたのだろう。
こういった類の本にありがちな、自慢や感謝なんかも少々あるけれど、そこには目を瞑ることにした。
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言わずと知れた、獺祭の誕生がこんなにも大変な状況からの出発だったなんて。。。
めげない、曲げない、出来る事を活かす!
ローマは1日にしてならず。ではないけれど、決して平坦ではなかったのだなぁ、と思う。
獺祭!味わいたくなりました。勇気と根気も貰って。。
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経営方法としては確かにそうだろう、という目新しさはない(それだけ基本的に重要なとこもある)。経営と会社の物語や社長の個人的エピソード、酒作りにまつわるトリビアがほどよくミックスされていて、読み物としてまとまっている。
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・価格に見合った価値を提供できなければ、お客様は美味しいと感じてくださらない。
・失敗や窮地に追い込まれた時、如何に熱意を維持するかが重要
・「勘と経験」は「数値化、見える化」する。
どうしても数値化できないところは、最後は人がやる。
・既存の設備を徹底的活用する。ないからできないではなく、あるものを創意工夫でフル活用することで窮地を乗り切る。
・費用対効果と言った瞬間、この程度でいいんだという甘さがでる。
・失敗してもよい。恐れることはない。だけど失敗という結果がでたら、次からはやり方を変えてほしい。
・「がんばらないけど、あきらめない」
・「ジャパン・メイド」ではなく「ジャパン・クオリティ」へのこだわり。ユニクロも同じ。HMのラインナップ重視ではなく、質重視。これがヤマグチ・スピリッツ。
・追求すべきものは、「日本的なもの=洗練、カイゼン。」
・技術革新や変わること、つまり、「工夫」も伝統的な日本の文化。ただし、細部にこだわりすぎて、本質的なところを追求できない欠点には注意が必要。
・仕組みがダメなら、自分で変える。
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日本酒市場で人気を誇る「獺祭」を製造・販売する旭酒造の「獺祭」の開発秘話と同社の歩みを書いた一冊。
先日アメリカを訪問した安部総理をもてなしの席で出された一品でもある「獺祭」。圧倒的な品質を誇る逸品はどん底の中から様々な経験を経て生まれたことを本書を読んで知りました。
また、日本酒の製造法やワインとの違いなどお酒に関する知識も得ることができました。
世界展開していくなかでも日本で販売している商品で勝負する姿勢や杜氏が居なくても徹底した数値管理で四季醸造を行える体制を作り上げたことなどは氏の執念を感じました。
美味しいお酒を届けるために純米大吟醸にこだわり、地元の人や多くの人に支えられながらここまでのブランドに育った「獺祭」
原料となる山田錦の問題や人口減に伴う国内需要の問題などはありますが、ドン底から這い上がってきた同社のストーリーを読んで世界で闘う姿が今後一層に楽しみになりました。そして、世界の「DASSAI」として認知される日が来ることを強く感じました。
Posted by ブクログ
獺祭何度か飲んだことはあり、美味しいと思うが、私は燗で飲む派なので私には少し合わないかなと思っていたお酒。
近年の獺祭ブームは私もすごいな、頑張っているな!と思っていたので手に取る。
勘当されていた酒蔵の息子が、父の死で酒蔵に戻り、山口ではなく、東京に地酒を売り込んでいくことで立て直しを図る話。
最初は他の経営本と書いていること大差ないかな?と思うが、それは基本は皆同じと言うことか。後半はカラーの出し方、こだわり、日本を思う心、共感できるところがいっぱいあった。
海外でも日本酒需要が右肩上がりと言うのは嬉しく思う。
【学】
・70点を目指すのではなく、120点の酒造りにこだわる
・常識にこだわらず「良い酒を造る」という目的だけに忠実に
・より優れた酒を目指して「変わる」ことこそが、旭酒造の伝統でありたい
・ニューヨークはフランスの影響を受けており、ニューヨークの高級レストランはフランス人か、フランス訛りの英語を話すアメリカ人をおかないと成功しないと言われる
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獺祭を飲ませるための本(笑)
いろいろ苦労されているようですが、キャラクターなのでしょう。そんな感じをあまり受けませんでした。
苦労を楽しんでいるというか…。
実際は本に書かれているよりも大変だったと思うのですが、軽妙な感じで乗り切っている印象。
そういう気持ちで物事にいろいろと当ることが大切なんだろうな。
Posted by ブクログ
話し口調の文章で、経営者のビジネス本としてはイマイチ読みづらい。
彼の度胸や強運、境遇などがあったからこそ成り立っているように受け取れた。
なので共感したり自分の体験とリンクさせたり、そこから深い教訓や学びとして吸収するのは私には難しかった。
ただ、酒蔵もいちビジネスで、一つの企業であるという側面が見えたのは面白く感じた。
そして獺祭のことは詳しくなれた。獺祭が呑みたくなった。
Posted by ブクログ
こだわり、想いがあってこその成功なのだろう。
功を焦ってはここまでの復活を果たすことはできなかったのではないかと思う。
ひたむきな努力が周りを味方にして、その人たちを動かしていくのだろう。