【感想・ネタバレ】北乃杜高校探偵部のレビュー

あらすじ

創立百周年を迎えた京都・宇治市にある北乃杜高校。寮生活をおくるサッカー部員の清水克文は、級友の横井圭、赤倉史朗、山科桃子、稲川みどりと学園で日々起きるさまざざまな出来事の謎解きに「探偵」として挑戦。そして、修学旅行や文化祭、卒業式などの様々な学校行事にも不思議な「事件」が発生。清水たちは解決に乗り出す。

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ネタバレ

【あらすじ】
創立百周年を迎えた京都・宇治市にある北乃杜高校。寮生活をおくるサッカー部員の清水克文は、級友の横井圭、赤倉史朗、山科桃子、稲川みどりと学園で日々起きるさまざざまな出来事の謎解きに「探偵」として挑戦。
そして、修学旅行の際には殺人予告がなされ、卒業式にはいやがらせ写真が出回るなど、様々な学校行事にも不思議な「事件」が発生。清水たち「探偵」グループは解決に乗り出す。

【感想】

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2017年08月28日

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星を3つにしようかどうしようか迷ったが、読みやすかったし、ラストの「贈る言葉」にグッと来たので4つ。
なぜ3つにしようと思ったかといえば、やはり雰囲気があまりにも米澤穂信さんの「古典部」シリーズに似ていたから。出てくるキャラクターもなんとなく同じように感じてしまう。
設定は現代だが、作中人物たちの佇まいがやや古風な感じがする。そこもまた「古典部」との相似を感じ取ってしまう。
「《せうえうか》の秘密」は「ミステリ魂。校歌斉唱」で読んでいたのだが、独立してこれだけ読むのと、他の作品と一緒にシリーズものとして読むのではずいぶん雰囲気が違う。
ミステリ仕立ての、さらっとした青春モノ、という位置づけでいいのかな。
主人公の清水くんの出身が藤枝市というのがいい。さすが静岡市出身の作者だけあって、ローカルな小ネタである。
恋愛も、あるようなないようなだし、「瞳ちゃん」が先生なのにまったく先生っぽく扱われていないし、いきなり探偵部が3回事件を解決したことになっていて、それについては言及されないし、いろいろすっきりしないところも多いのだが、今後も続きが出るようならそのあたりもなんとかなっていくのだろうか。

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2013年12月28日

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京都の北乃杜高校で起きる事件をことごとく5人のメンバーが解決してしまう青春ミステリー。生徒会長の赤倉のずば抜けた推理力は凄い。卒業式当日まで、事件があるのも凄い(笑)しかし清水とみどりは今後付き合うのかどーか?普通、卒業式には告白するだろーって思ってのは自分だけでしょうか?(笑)

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2013年12月19日

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〔!〕うちらが五人揃うと、不可能なことも可能になるんどす(p.54)
〔Ⅰ〕学校に伝わる「逍遥歌」は暗号か? そこはかとなく米澤穂信さんの『氷菓』を想起。
〔Ⅱ〕修学旅行のブログに最終日に人を殺すと読める物騒な詩がアップされていた。
〔Ⅲ〕文化祭の演し物、牽牛織女の行列の主役は稲川と清水。
〔Ⅳ〕瞳先生についてのチェーンメールと、「遺書かもしれない現代詩」っぽい文芸部への投稿が謎解き五人衆の最後のお仕事。
〔Ⅴ〕そういう解決だってあるのだ。(p.184)
〔感想〕さわやかでした。

■北乃杜高校についての簡単な単語集

【赤倉志朗/あかくら・しろう】清水克文の友人。二年一組。生徒会長。疑問を与えられたらそれを解決するのは得意だが疑問点を見つける能力がないと自分では言っているが、疑問を感じる必要もないくらいシャープだとも考えられる。清水は赤倉を盲目的に信頼しているっぽいのが不安。
【姉原ひかり】二年四組。
【稲川みどり/いながわ・みどり】清水克文の友人。二年四組。スポーツ推薦枠。清水は彼女に気があるようだ。この代のマチダイとなった。
【喜撰寮】男子寮。県外出身者のための寮。清水が入っている。
【北乃杜高校】京都府宇治市にある府立進学校。生徒の男女比が二対一で一組から四組が男女クラス、五組と六組が男子クラスとなっている。平成二十二年、創立百周年を超えた。個人的には行ってた学校が全部(当時すでに)百年超えやったんで学校ってそんなもんやという意識があって特別なことに思えなくはある。
【小町寮】女子寮。
【佐呂間隼人/さろま・はやと】清水たちのクラス担任。
【清水克文/しみず・かつふみ】主人公。二年六組。考えるのは苦手だが疑問点を見出す才能がある。静岡県藤枝市出身でサッカー部のスポーツ推薦枠。フォワード。最初の話が終わったときセンダイになることを決意した。
【修学旅行】行き先は東京と、非常に安上がり。学年をふたつに分けて日程をズラしている。
【逍遥歌】校歌と応援歌以外にある。生徒の間では「せうえうか」と呼ばれている。
【センダイ】男子寮である喜撰寮の自治会役員をこう呼ぶ。各学年に一人。
【谷口瞳】数学教諭。若くて美人。Sっ気があるとのウワサ。北乃杜出身。
【謎解き五人衆】赤倉志朗、稲川みどり、清水克文、山科桃子、横井圭。一年二組のときの同級生で謎を解いたことがある。
【二宮】漫才コンビのかたわれ。八期前のセンダイ。
【東尾仁郎/ひがしお・ひとろう】サッカー部員。他校に双子の兄弟、初郎がいる。
【藤井】物理教師。IT関連の話をよくするので生徒からは「イット」と呼ばれている。
【ブンタ】学校の顔役七人のことを言う。「北杜七星/ほくとしちせい」とも呼ばれる。現在は生徒会長が赤倉志朗、スポ連会長が墨田健人(すみだ・けんと)、応援団長が柏木大輔(かしわぎ・だいすけ)、文化祭実行委員長が山科桃子、マチダイが稲川みどり、文連会長が横井圭、そしてセンダイが清水克文。謎解き五人衆が全員揃っている。
【穂村三郎/ほむら・さぶろう】北乃杜出身の作家。逍遥歌の作詞者は穂村の五歳年上の兄と同学年だったようだ。
【マチダイ】女子寮である小町寮の自治会役員をこう呼ぶ。各学年に一人。清水たちの代では稲川みどりがなった。
【水谷】サッカー部顧問。
【山科新太郎/やましな・しんたろう】桃子の祖父。七十六歳。
【山科桃子/やましな・ももこ】清水克文の友人。二年三組。お嬢様。三代続けて北乃杜高校出身で祖父は同窓会の役員。
【横井圭/よこい・けい】清水克文の友人。二年六組で清水と同じクラス。昭和歌謡オタク、文学オタク、古い日本映画オタクなどを兼ねる。

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2025年04月17日

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創立百周年を迎えた京都・宇治市にある北乃杜高校。
寮生活をおくるサッカー部員の清水克文は、級友の横井圭、赤倉史朗、山科桃子、稲川みどりと学園で日々起きるさまざざまな出来事の謎解きに「探偵」として挑戦。
そして、修学旅行の際には殺人予告がなされ、卒業式にはいやがらせ写真が出回るなど、様々な学校行事にも不思議な「事件」が発生。
清水たち「探偵」グループは解決に乗り出す。

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2022年08月11日

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軽いミステリーものであり、学園生活ものでもあり。
北乃杜高校生の清水克文が、横井圭、赤倉志朗、山科桃子、稲川みどりと謎解きをする。
二段組みの小節は相当久々だった。短編4つが収められている。難しいことはほとんど何も考えず、ただ身を委ね読み通した。今は昔となった時事ネタは出くわすたび興ざめ。タイムリーに読めば愉快なサービスなのかな。不必要に多用しなくていいのに。

①《せうえうか》の秘密(☆2)
北乃杜高校で歌い継がれる逍遥歌は、一部歌詞が書きかえられていた。その理由を探り、歌詞に隠されていた作詞・作曲者の意図を知る。楽譜が掲載されていた。声に出し歌いはしなかったが把握しやすいメロディーだ。
真相は、よく考えるものだと思う。しかし、アナグラムで遊ぶように机上でこねくり回しても小説としてどうか。実際何か事件が起こり、状況が変化する中で行動して解決する方が好き。その点では次の話は面白かった。

②記録された殺人の予告(☆4)
修学旅行中、学校関係者用のブログに殺害予告ととれるメッセージが書き込まれた。「旅行最終日に人を殺します」という。それは、いち女子生徒姉原がなくしたケータイから書き込まれていた。
人を殺しますとなると心境としてどきっとしたがひとまず円満に済んでよかった。

③牛に願いを(☆3)
ミステリーというより普通のお話。文化祭。平安時代風の衣装で牛車を引いてパレードするんだって。楽しそう。8年前の卒業生二宮は、当時の約束の通り、七夕伝説に準えたロマンチックな再会を果たすことができるのだろうか――。
牛蒡さんには笑った。

④贈る言葉(☆3)
卒業式前々日。谷口瞳先生の卒業アルバム写真がチェーンメールで広まっていた。歯列矯正器具を面白がる悪意が感じられる。また時を同じくして自殺を仄めかす文書が文芸部に届く。日数がない中で双方の解決を試みる。
この話では、生徒会長赤倉志朗の地力と谷口瞳先生の気高き決意を見た。犯人探しに終始しないのは好印象だったがすっきりしない感もある。

最後に、清水と稲川のラブコメが不足しとるぞー。

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2016年11月14日

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うっかり違う作者さんだと思って読んでた…
読みやすいうえにちゃんと青春してるのに、あまり甘酸っぱい感じがしないんだなー
読みやすく、人間関係もわかりやすかった。

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2014年09月08日

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仲良し高校生5人組が日常の謎に挑むミステリー短編4編。お話としては可もなく不可もなし。似非関西人故かもしれませんが、京都弁の表記には少し違和感を覚えました。

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2014年04月08日

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仲良し5人組の高校生の物語。
タイトルからも分かる通り、ミステリでもあるけれど、
その比重は軽く、青春モノの要素の方が強いかな。

そんなわけでさらりと読めてしまいます。
謎解きの部分は読者が解こうとするのは難しいかなー
だからこそ、余計に「ふーん、そうなんだー」程度で
読み進める感じになってしまう

良くも悪くも読みやすい一冊でした。

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2014年01月05日

Posted by ブクログ

作者お得意の暗号ものに青春ミステリーを掛けあわせた短編集。伝統校の校歌に隠された暗号、修学旅行中に投稿される殺人予告など、少し頼りない主人公を取り巻く仲間達が、日常の謎を解決していく。高校生らしい甘酸っぱいエピソードも盛り込まれているのは作者のサービスなのかな。

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2013年12月30日

Posted by ブクログ

乾くるみらしからぬまっとうな連作青春ミステリ短編集。「《せうえうか》の秘密」の暗号とかは見事だけど、いつもの黒さも全くないし、少し期待はずれかな。

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2013年12月12日

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